第2話

高嶋透子たかしまとうこと申します。どうぞよろしくお願い致します」


課長の紹介のあと、頭を下げる。

大学を卒業して社会人1年生の私の職場は、業界ではそこそこ名の知れた会社だ。

配属となった広報課の人たちが自己紹介をしてくれる。


恰幅のいい女性やもうすぐ定年とみられる年配の男性。

静かな口調の男性等。

三十代~四十代と見られる人が多い。

…彼以外は。


先程、自己紹介の前にチラっと課長が声をかけた男性。

年齢は20代半ばといったところか、あまり愛想の良さそうなタイプには見えないけれど誠実そうで外見は爽やかな雰囲気だ。


木下浩輝きのしたこうき

彼が私の教育係だ、と課長が言った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る