2024年12月4日。バナナ支離滅裂4
実験は思うように行きました。自分の意識でゴ胃を動かすことが可能になったからです。そしてそれはつまりゴリラの食欲を抑えることが出来るという事にほかなりませんでした。しかしゴリラの方は胃である自分に対して不信感を抱いているようでした。いつもよりも食欲がないとそんな感じの気持ちがゴリラからは伝わってきました。そしてゴ胃である自分がある場所付近を外からたたいている感じがあったのでつまりゴリラはドラミングを自分のお腹でやっているような感じだったのでしょう。しかしうっ、という声が聞こえたので多分間違えてみぞおちを叩いてしまったのではないでしょうか。そしてゴ胃である自分はそれをもろに振動をうけて痛みました。しかしバナナから胃になってなんだか退屈な日々を送っていました。なぜ胃になる事が出来たのでしょうか。意識がある事が関係しているのでしょうか。願望が現実になったのでしょうか。ドリームズかむとぅるーなのでしょうか。ならば自分には無限の可能性がある、可能性を秘めている、と思って胃がわくわくしました。もしそうならば自分の願いがかなう事なので、今は胃であるのですが、意識を集中することで胃以外にもなれる事だという事が分かりました。待てよ。じゃあ胃である必要せいはないんじゃないかな。つまり胃を持っている主になればいいんじゃないか。つまりゴリラになればいいのです。ゴリラそのものになれば良いのです。なれるものならば。決断は早い方が良いです。ですが急ぎすぎもよくはありません。今日一日よく考えて、考え抜いて、ゴリラになるか、胃のままでいるか、あるいは他の部位になるか、を考える事にしようと思いました。次の日の朝、目が覚めると、目はないので胃が覚めると、決断は決まっていました。そうだ。ゴリラになろう。ゴ胃は強くそう願いました。すると意識が分散というよりも霧に溶けていくようなそんな感覚になりました。それはゴリラの全体へと広がるように包み込むようになって行き、目を覚ましたらゴリラになっていました。僕はゴリラだ。まぎれものないゴリラだ。一人称は僕のゴリラが誕生しました。生誕しました。爆誕しました。目がある、口がある、鼻があるそして目の前には花があり、芽があり、朽ちもある。朽ちている枝もある。それらすべてがゴリラを彩り新鮮味が溢れていてゴリラはうっほーと叫びました。それは野生の鳥野鳥を一斉に飛び立たせるには十分の声量でありました。それと同時にゴリラハンターへ位置を知らせる危険な目印にもなってしまったのはゴリラである自分自身は気づかないままでした。そもそもがゴリラをハントして何になるのでしょうか。ワニのように皮があるわけでもないし、角が、牙があるわけでもない。何が目的なのでしょうか。僕は僕ゴリラはそう不思議に思いましたが、目の前に現れたのは紛れもなくハンターでした。なぜならばその証拠に銃をライフルをナイフと共に持っていたからです。僕は観念すると思いきや、俄然と怒りとやるきがわいてきて、危険と分かっていながらもハンターをぶっつぶしたいとそう思いました。
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