第3話 いざ描かん!

あの後通話が終了した俺は、早速キャラデザに取り組んだ。

体調?元気だよ?喉が死んでいるだけで。

ちなみにモデルの注文はこう。

・女吸血鬼

・赤い目

・後ろに翼

これだけである。

もぉ~ちょっとリクエストあってよかったんじゃないの?

あ、あと本人がカッコよく演じたいとか言ってたからスーツとか着せてみようかな?

いやスーツは吸血鬼には合わないか?


「……おにぃ、何ブツブツいってるの」


「んえ?」


どうやら考えていたことそのまま口に出していたらしい。

え、何それはっず。


+++


「おにぃ、そろそろご飯食べたい」


「ん?ああ、もうそんな時間か」


気づいたら夕飯の時間になっていた。

時間の進みって、案外早いものだ。


「それ、先週の?」


「そうそう、女吸血鬼描いてって言われたんよ」


俺は志帆にさっきまで描いていた胴体までのラフを見せる。

まだラフだから多少粗さはあるものの、なかなかかっこかわいい吸血鬼ができていた。

紫の髪に黒のアクセントを加えたストレートの髪と、要望通りの赤い目、吸血鬼とかといえばの飛び出ている犬歯などいろいろ様になっていた。

我ながら今までのラフより断然クオリティが高い。

これもしかして過去最高の逸品ができるのでは?と思ったくらいだ。


「え、めっちゃ可愛いじゃん!推していい?」


「デビューしてからな」


「デビューいつなの?」


「わからん、とりあえず一枚絵を月末までに完成させてって言われただけだ」


今のところ依頼はそれしかないから時間的には余裕だ。


「え~わかんないの?」


「聞いてなかったわそういえば」


「とりあえずごはん~」


「はいはい、わかったから髪を引っ張るな抜け落ちる」


「それは毛根弱すぎ」


それもそうか。


=====================================================

四話も読んでくださりありがとうございます。

上の第〇話とここの〇話が一つずれていますが、合計〇話も...と考えてください。

最近一話千文字くらい書くっていう目標があります。

志帆はメタいもうとです。

メタい妹、略してメタいもうとです。

あとブラコン予備軍です。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る