第1話 思いもよらない依頼


「……ってことは、おにぃはVTuberのキャラデザを依頼されたの?」


「そういうこと」


一瞬迷惑メールなのではと思ってしまったが、メールアドレスなどを調べてもモノホンの事務所だと分かった。


「ま、マジか……おにぃがママに……」


「うん、そうだ。俺ママになる」


ちなみに俺ら二人は生粋のオタクである。Vもしかり。


「3年前から、絵を描き続けて……ようやくここまで上り詰めたんだね……ぐすん」


「お前は俺の何なんだ」


「妹だけど?」


そうだった。

こいつの情緒不安定さにはいつも振り回されている気がする。


「それで、この依頼は受けるの?」


「もちろん、受けるにきまってるさ!」


こんなめったにない機会を手放すわけにはいかないからな。

っていうか、俺こう動くモデルなんて作ったことないぞ!?

どうやって描けばいいんだよ。

調べてみたら、顔とかはパーツごとにスプライトシートみたいに描いてPSDファイルで出力すればいいらしい。

いや先に全体図は描くけども。


とりあえず、快諾の返信を送ったら、数十秒後に返信が来た。暇かよ。

どうやら、打ち合わせのために来週あたりに事務所に行けばいいらしい。

俺は、都内住みだから問題ないけど、地方のイラストレーターはどうするんだろうな。

Sk〇peかな?ZO〇Mかな?


そんなしょーもない疑問を持ちながら、表紙絵の仕上げに移るのだった。


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二話も読んでくれてありがとうございます。

一応書き貯めが少しだけあるので少しの期間は予約投稿になると思います。

時間もあまりないので2日ごとになってると思いますが...

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