スライムゼリーと『ナイトシーカー』
私はいつものように家から出て,ダンジョンへと向かう。
私が向かうのはCランクダンジョンの『スライムチャーム』だ。
ここでは様々な種類の『スライム型魔物』が生息している。
私が今日狙うのは,その中でも遭遇率0.003%を誇る『フルメタルスライム』だ。
このスライムは俊敏力と耐久力が両方とも1000と高く,見つけたとしても捕まえるのが難しいスライムだ。
だが,このスライムから得られる経験値は高く,ドロップするアイテムも最上級品ばかりだ。
まぁ,私は今回そんなのには興味ないのだが。
◇
淡々と出てくるスライムを倒していく。
「弱。」
ここら辺の階層に出てくるスライムは比較的弱い。
弱すぎるくらいだ。
前に倒したレッドドラゴンとタメを張るぐらいの弱さだ。
しばらく進んでいると,とあるパーティーがスライムに囲まれているのが見えた。
「クソ!何でメタルスライムが群れでいるんだよ!」
あれは私の町でも有名なBランクパーティーの『ナイトシーカー』だ。
どうやらただのメタルスライムに苦戦しているらしい。
まぁあれ単体でC+ランクはあるから群れで集まられると厄介なんだよね。
「ここは一つ貸しを作っておきますか。」
こういう時ヒーローは見返りを求めたりしないのだろうが,生憎私にはヒーローの素質なんてない。
メタルスライムは少し硬いだけのスライムだ。
魔法を使えば余裕で倒せる。
「
そう言って魔法を放つ。
これは炎属性の中でも初級魔法に位置する魔法だが,意外と使い勝手がいい。
調節もしやすいからいつも愛用している。
「あんなにいたスライムが一瞬で…。一体誰がやったんだ?」
『ナイトシーカー』のリーダーらしき人が言う。
どうやら他の2人は魔法の打ち過ぎか何かで気絶しているようだ。
『ちょうど良い。』
良い実験台になりそうだ。
私はその人達の前まで歩いていき一言。
「あんたら。スライムゼリー食べん?」
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異世界の美味しい食べ方 ぞーすい @zo_sui
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