第6話ブルースジャンキー
それからの克己は、ヘロインにはまった。ヘロインを打っては、ギターを弾く様になった気持ち良かった。チョーキングがいつになく良かった。BARでのプレイも拍車が掛かったマスターが、最近やたらいいよね と、微笑みながら言った。こんなにいいものになんでもっと早く出逢えなかったんだろう?気がつくと金が底をついてきた。正孝に電話した。いくら欲しい? また10万 分かったじゃあしたお前の口座に10万いれとくよ と言い電話を切っ。これでまたヘロインが買える。とりあえず、10万円ヘロイン代に使おう。当分のあいだ休みをとろう。その間ヘロインにどっぷり浸かろう。部屋には、ジョニーと、克己二人でヘロインでラリっていた。このまま何もしないで、ずっとヘロインがやれたらそれでいい。それだけでいい。そう克己は思っていた。顔は青ざめ頬はこけていき、いかにもジャンキーってかんじがした。ヘロイン中毒だ。カラスが木の枝にとまって、ないてた。なんか克己達を狙っている様だ。裸の女が天井にいる。ずっとこっちを見ている。克己は怖くなって来て、布団をかぶって、身を隠した。もう一度見てみる。まだいる。また怖くなり布団に潜った。もう少しで金も無くなる。またBARでギターを弾かなきゃいけないBARのマスターに電話してプレイする日取りをきめた。ひさびさのプレイだ。マスターがやつれたね と、心配そうに言った。大丈夫さ と、克己は言うと、アンプに、プラグを差し込んだ。ブラーのソング2を唄った。その夜部屋に帰ると、ジョニーがいなくなっていた。テーブルに、出て行く と、書かれた広告の裏側があった。出ていったんだ、あてはあるのかなぁ、克己は少し心配だった。取り敢えずまた、一人になった。ベッドに入った天井を見上げると、また裸の女が出て来た。またか!克己は怖くて布団に潜った。一人でこんな物見たくないよ!そう思ってずっと布団に潜っていた。
BLUS J.F.K @docomo96
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