第5話 ジョニー
その日暮らしのジョニーは、お金を一銭も持たず家に転がり込んで来た。聞けば家賃を滞納して、追い出されたらしい。しかたないから、泊めてやる事にした。ジョニーはジャンキーで、ヘロインをやっていた。スプーン貸して と、ジョニーが言うから、スプーンをだしてやった。ジョニーは、スプーンに、持っていたヘロインを載せて、水を加えた。そしてスプーンの下からライターで、火をつけ炙りはじめた。それを注射器にすいこむと、左腕をバンダナでしばり、静脈を浮かばせたそこへ注射針をさし、注射器に血が入ってから打ち込んだ。ふぅ、とゆうと、たまんないね、これに叶うものはないね!と、恍惚の表情をみせた。そんなにいいのか?と克己が聞くと おう、そりゃ最高さ、と、微笑んだ。お前もやれよ!そう克己にすすめた。克己はそんなにいいもんなら、と、ヘロインを欲しがった。最初は、吐いちゃうけど、その後が最高なんだ。吐くの?じゃ辞めとく! 馬鹿やろう、そのあと最高になるんだぜ、と、またすすめてきた。克己はためらったが、結局やる事にした。まずわ注射の仕方から教わった。バンダナで、左腕をしばり、血管を浮かばせ注射器のなかに水を入れ、注射針を血管に近づけた。でもなかなか針を血管に刺せない。怖かった。ジョニーは笑って 怖いのか?とたずねてきた。腹がたったので、刺してみた刺さった。あとはひくだけ、少し躊躇いながら引いてみた。血が注射器のなかにはいった後は入れるだけ、いれた。これで、注射は出来る様になった。あとは、さっきスプーンで作ってたあれをやってみろ、とジョニーは、言った。ジョニーから貰った茶色の粉、スプーンに載せた。水を加えマッチ棒で、かきまぜた。混ざると、こんどは、スプーンのしたにライターで火を付け、炙った。30秒ぐらい炙ると、今度は、それをスプーンから注射器にいれ、準備は整った。左腕に力を入れて血管を浮かび上げ、注射した。引くと血が入って来るのがわかった。そしてそれを身体に入れた気持ち悪くなってきた。すぐにバスルームに入った。便器にゲロをはいた。物凄く気持ち悪かった。またはいた。最初はこんな物なんだと、克己は思った。ベッドによこになり、眠ってしまった。翌朝またジョニーが、もう一回打てよ と、克己を起こした。克己は仕方なしに、もう一度ヘロインを打った。今度は、昨日とはちがって、最高に気持ちよかった。これは確かにいい。ジョニーの言うとうりだった。
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