第4話アルコール
朝が来た。眠い目を擦りながら、克己は、大きなあくびをした。バーボンに手をやり、キャップを取り、飲んだ。迎え酒だ。徐々に目が覚めてきた。あーっ 克己は声を出した。壁際に置いてある5本のギターの内、2本はレスポール、残りの3本はストラトだった。レスポールに手をやった。アンプに繋ぎ、ヘッドホンをし、弾いてみた。今日はこれでやろう、そう決めた。ブルースに取り憑かれてからもう10年になる。ブルースは、克己の生活そのものだった。憧れは、リズミンZZ TOPのアルバムだ。凄くヘヴィーで重たい曲が並んでいた。今日のプレイは、リズミンからの曲をピックアップしたプレイにしようと思う。今日は唄も歌ってみよう。バーボンを流し込んだ喉でハスキーな感じがする。たまに、歌っていたが、今日は初心忘れざる初めてリズミンを聴いたあの数年前の頃を想い出して歌ってみよう。やっぱ、こうじゃなきゃいけない。ギターを手にし、マイクをセッティングし、ヘッドホンを付けた。聴こえてくるのは、ハスキーな声と、重たいリフだ。一時間だけ、ギターと、ボーカルでやってみた。なかなかいい感じだ。今日はこれでやってみよう。もういちど、バーボンに手をやり、飲み干したよりハスキーな声になりいいじょうたいになった。ヘッドホンを外し、アンプのスイッチをオフにした。携帯を手にし、BARに電話した今日ボーカルもやるから、マイク用意して置いて そう伝えると、電話を切った。
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