第3話清楚可憐
日曜日が来た。克己は、無精髭をそり、肩まである髪の毛を整えた。待ち合わせのレストランまで、単車で行った。まだ早いか、まあコーヒーでも飲んでいよう、そう決めた克己は、ウェイトレスに、コーヒーを注文した。待っている間に、ギターのフレイズを考えていた。そうこうしているうちに、二人はやって来た。黒髪に、しろの柄の入ったワンピース、清楚可憐だ。始めまして内田と申しますどうも、野村と申します。正孝は少し笑っていた。野村さんはなにをなさっているのですか? そう聞かれたので、ミュージシャンです と、答えた。まあ、ミュージシャンをなさってらっしゃるんですね!素敵じゃないですか! 素敵じゃないですよ、内田さんが足を運ばない様なところで、演奏しているんですよ そう言うと、彼女は、どうゆう所なんですか、そうきかれたので、BARですよ!と答えた。BAR?なにをする所なんですか?と訪ねられた。克己は、お酒を飲む所です と答えた。はぁお酒を飲む所ですか、私はお酒が飲めないのでよくわかりません。あの、私ちょっとお手洗いに行って来ます。失礼、そう言うと、彼女は立ち上がり、ゆっくりと去っていった。正孝、合うわけないだろあんな御嬢さん、住む世界が違いすぎるよ! すまんすまん、駄目か? 当たり前だろ、もうすこしかんがえてくれよ! 悪い悪い、じゃ、今回は駄目とゆう事で、しょうがないな!それより正孝、お金貸してくれないか?いま金欠でさ、すると正孝は、財布から10万円をだした。別に返さなくてなくもいいよ。そうゆうと、克己に渡した。サンキュー!たすかるぜこれで当面生活してゆけるぜ。そう言って10万円を預かった。克己は、単車に乗り家までかえった。今日も、BARでギターを弾く。なんだか面白くなかったので、プレイの方もいつもより荒っぽかった。客は、二十代から三十代の男女、店の中はタバコの煙が立ち込めていた。アンダーグラウンド、ここが克己が住む世界。あんなお嬢様には分からない場所、この雰囲気が堪らない。家に帰り、バスルームに入り、シャワーを浴びていた。髭はまた伸ばそう。シャワーから出て、冷蔵庫のビールを開けて飲んだ。身体をバスタオルで拭いて、ベッドによこたわった。ギターを持って弾いてみた。いいフレーズだ。明日これを弾こう。闇バイトと、投資詐欺。それで正孝は飯を食っている。克己は、錆びたBARでギターを弾いている。この二人は、何かで繋がっていた。それは何か分からない。でも二人には、切っても切れない縁があった。
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