第10話 サクラサク
僕が眼を覚ますと、犯人は警察に捕まっていた。綺衣羽によると、犯人は自白したらしい。そしてやっと僕は美玲ちゃんがいないことに気づいた。
「えっ美玲ちゃん?」
「こっち」
綺衣羽が指差した方向を見ると、美玲はイヴの膝の上で……寝ていた。
「びっくりですわ……この状況で寝ているだなんて…」
ナオミも驚いている。
おそらく疲れて寝てしまったのだろう。
こんな小さな子供があんな強くて異能を持ってるなんて…
太宰さんの判断は正しい。これは社長に制御してもらわないと暴走した時に危ない。
まぁとにかく、
「入社試験合格おめでとう、美玲ちゃん」
僕は幸せそうに眠っている彼女にそう囁いた。
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