帰り道

志伊良さんといっしょに帰る。


家も、同じ方向だ。


中学からは、わりと、まっすぐな道。


「可愛い絵を描くんだね~」

って、志伊良さん。


「可愛い女の子のキャラ、好きだから」

って、答える。



「中1の時、中学生絵画コンテストで金賞とったんだよ」

って、うちは志伊良さんに言ってみた。


「えーっ、すごいねー!どんな絵?」


「松山城と松山の街の風景画!」


「お城と街かあ!いいねー」


「沖縄も、いろんな絵を描けるから、面白そう」


「でしょー」


「志伊良さんの絵は、色彩豊かで、パワフルだよね」


「ありがとうー」



「あ、じゃあ、あたしは、ここで曲がるから...」

って、志伊良さんは、まっすぐな道から、右側にそれて行った。


「あ、うちは、まだ、まっすぐ行くから」


「「じゃあね、また明日ね~」」



「白熊さ~んっ!」


志伊良さんは、うちに向かって

タッタッタッタッターッ


て走って来た。


「どしたの?」


「白熊さんちまで、いっしょに行ってあげるー」


「いいのー?」


「うんっ!」


ふたりで、また、まっすぐな帰り道をいっしょに歩いて行く。


うちの家は、港のすぐ近く。


やがて、家のところまで来た。


「「じゃあね、また明日ね~」」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

うちは中2 ヤッキムン @yakkimn

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ