隣人

「上手くいかねえや」って笑って

鞄振り回して帰った夕方の通学路

いつも君がいてくれたっけ

すっかり静かな帰り道


泣き虫小僧は唯の我儘で

自分ルールが常日頃

それに笑って付き合ってくれる奴もいたっけ

今や遠い日の残像で


時間が経って無駄に図体だけはでかくなって

いつか叶えられなかった事を夢想して

「いつか叶う」っていつかを夢見てる

夢半ばで諦めた少年


誰一人味方がいなかったあの日々も

大人の事情を押し付けられて苦しかった夜も

大体君はいつも側にいてくれたね

真似ばっかり上手な君は


いつも僕に縛られてごめんよ

って投げかけた所で何も返っちゃこないけど

飽きるまでは側にいておくれよ

僕が消えるその日まで

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る