知らねえや
月日が経って景色は流れて
出会う人もいれば分かれる人もいて
そのたびに悲喜こもごも、相変わらず
その中で今までの轍を偶然見つけたりして
「だいぶ変わったよな」なんて独り言ちて
僕はあの夜を泳ぎ切ったのだ
それだけは確かに手の中にあって
それらもまた景色になったのに
日が昇ればまた沈むもので
そんな肯定すらすっかり食いつぶして
「結局こんなもんか」と嗤う夜が来て
僕はいつまでも「僕」だった
もう知らねえや どうにでもしろ
人間そう容易く変わるもんじゃない
口下手なのも誰にも好かれないのも
要らない事ばかり口走るのも
もう知らねえや 勝手にしやがれ
未だ芽吹かぬ物語を書き綴るのも
恨み辛みを詩に遺すのも
ありもしない勇気でナイフを手に持つのも
ただ日々は過ぎて闇雲に走り続けて
結局傷心高速道路なんていうもんは環状線だ
降りなきゃ延々続くってことに気付けないで
そんなんだから大切だった人を傷つけて
諦めたはずの事実に未だ抗い続けて
孤独前線ってのは一人善がりのエゴの戦いで
そんなん続けてるうちは何も変わらない
そのことに延々怒り続けてる
自暴自棄の果てに見た朝日は綺麗か?
身に染みたロクでもないクソ野郎を殴りたくとも
それを果たす術を持ち合わせてないから
もう知らねえや
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます