第7話 リナとの…性行為
「お前と性行為させろ…」
直接的すぎる言葉でそう言った。
「ご主人様…あまりにも直接的すぎだね…?」
「…あぁ。俺もそう思っていた」
「…いいよ。そういうのは覚悟の上だし。…むしろさせてほしい」
…させてほしい? やけに積極的だな…
「…するのに、うってつけの場所があるよ…」
そうしてリナに連れられ……キッチンを経由し、ある部屋の前へとたどり着く。
「ここは…」
俺が拘束されて儀式をされた部屋……あまりいい思い出はなかった。
というか、それどころかノコギリで切断されたことも思い返される。
「大丈夫…だよ」
俺の顔色を見たのか、リナは心配そうに言う。
そして……ドアを開いた。
部屋の中の光景が、俺の中に飛び込んできた。
「…え……」
そこは以前とは様変わりしていて、俺は驚きの声を出す。
…あのとき俺を寝かせていた台……金属具で拘束していた台……が無くなっている。…儀式で使われてた無数のロウソクも無くなっている。…どこへ行ったのだろうか? …カオリさんたちが撤去した、ということなのだろうか…。
代わりに、その部屋には広いベッドが置いてあった。…とても居心地のよさそうなベッドで。
「実はさ。これが…本来のこの部屋の姿なんだよね」
「……というと?」
「元々、仮眠室だったのよ。わたしたちメイドが休むため、の。それを、ご主人様を切断するために一時的に儀式を行う部屋にしてたってだけで」
「……そうだったのか。じゃあ今のこの部屋は、元のあるべき姿に戻ったってことなんだな」
「うん」
そう会話しながら俺とリナは部屋へと入っていく。
「それにしても…」
「何?」
「うってつけの場所があるって、さっきリナが言ってた意味が分かった。そりゃ、こういう広いベッドがあるなら……な」
「…ね…? ……するにはうってつけだよね…?」
「…あぁ」
そして……メイド服のリナはベッドに…仰向けになった。そのときの反動で彼女の黒髪ショートヘアが揺れる。
「…どうぞ。ご主人様。…ご自由に…」
「…本当にいいんだな?」
「うん…」
俺は…静かにリナに覆いかぶさり、そしてメイド服の上から、強く乳房を揉んだ。
そしたら…
「アハ…ハ… アハアハアハアハアハァ…!!!」
黒髪の…ミディアムに近いショートヘアも、身体も、がくがくがくがくと揺れていた。
……キチ○イか?と思った。
いや…、いくらなんでも、この反応は異常すぎないか
感じやすい体質でも、それでもこの
「…どうし…たの…? 揉んで…くれないの……?」
「……」
上気させ、恍惚な表情で俺を見つめてるリナ。 ……俺は萎えてしまった。
はて。なぜ萎えたのだろうかと思った。俺は別に、感じやすい女が嫌いなわけではないのに……
そこで分かった。どうやら俺には加虐趣味があるらしいと。
つまり、相手が嫌がりながらも感じてる姿を見るのが好きなのだと…興奮するのだと…。
そういう意味ではリナは違った。嫌がるどころか喜んでいる……俺は萎えてしまった。
……だが。正直、俺も俺だと思った。加虐趣味があるのは普通ではない。自分の本質について考えさせられる。
「リナ……ありがとう……」
「…え? 何でお礼なんて…」
「お前のおかげで…自分が加虐趣味を持ってることに気づけたからだ……」
そう言いながら俺は再び乳房に触れる。
「ぁ……ん……っ」
そしてすくいこむようにして…つかむように強く揉んだ。
「ア…ハ…!! アハハアハハハ…アハアハハ…ッ!!!」
こういう表情を見るたびに、俺の好きな行為ではないと思いつつ、けれど愛撫をやめるつもりはなかった。
先ほど萎えたとはいっても、リナが美人で可愛い女の子であることには変わりない。性的魅力がないわけではない。
だから、ヤレるというならヤっておく。そう考えてしまうのも、また俺という人間だった。
『あなたは大量殺人を犯す素質があります』
ふいに、以前カオリさんが言っていたことを、思い出した。あれは決して間違いではないようにも思った。
どう考えても俺は善人ではなかった。そうしてリナと行為を続けたが……。
途中、「やめ……っ」とは言ってくれたが、別に本気で嫌がっての発言ではないようだった。やはり終始、俺の好きな行為ではないように思った。
ああ……満ち足りナイ……満ち足りない…………
そのとき、コンコンとドアのノックが鳴る。俺は「いいぞ」と言うと、中にカオリさんが入ってきた。いつのまにか彼女は店内にいたようだ?
「行為はお済みになられましたか?」
「あぁ。存分にやった…つもりです」
「では、しばしの休憩の後、今度は…ミキちゃんのことを……っ」
「分かりました、着替えたら行きますんで」
寝息を立てているリナ。そしてしばらくして、俺は服を着て…部屋を出ていく。
…………ミキ。茶髪のポニーテールが印象的な女の子。
ミキは…俺とどんな行為に及んでくれるんだろうな……?
満足…させてくれるんだろうな……??
店内の椅子にちょこんと座っている小さなミキに近づいた。彼女は言った。
「あ…ご主人様……」
「標的を殺したら……何でもしてくれるんだったよな?」
「ん…」
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