シンフォニーのクライベール
NiceWell
第1話
懐かしくはなりませんか?
あなたと過ごした
今までについて
わたしはやっぱり好きという気持ちを
愛に変わるまで思いました
夏を過ごして
夜を超えてわらって
朝になって泣いて
この世界がきっとまだ
ずっとまだ続くのだと
二人は永遠すら忘れて
心底わらいましたね
夏は好きでした
冬は寄り添って
秋は、春のようで。。。
いつからか、遠い時間にあるその未来について
話しましたね
そういえばまだこの先
この先のずっとまだ先に
あなたは世界はどこにあるとか
愛はここにあるとか
夢は捨てるなとか
まるで笑うように
いいえ、悲しむように、
いえいえ、手繰り寄せるように
ただ何もかもを真面目に向かいましたね
時間とはそういう中で
あなたと生きたいなんて
まだまだ生きたいんだって
儚さを教えられ
そのたびに恋しなって
愛は成長しました
わたしはあなたが残す言葉すべて
愛しています
まるで奇麗でまるで映る世界が別世界のようで
でもまぎれもなく隣にいるんです
あなたは
これってとても幸せでした
とても幸せでした
あれほど、つまらないといったこと
うだうだして
情けなくなって
書き散らして
さんざんだって
何度だって筆をとめて
それでもやっぱりここが好きで
言葉を絶やすことなく、
日々を生きましたね
これはやはり、分かり合いたいと
明確な二人への階段だったと思います
ねぇ元気ですか
まだ笑えていますか
わたしは随分と大人になって
いろいろ知りました
たぶん、言いにくいことも
とても恥じらうことも
覚えてしまいました
それでも切実に
あなたを愛しています
どれほど時間を積めば
あなたの知る愛にわたしは追いつくのでしょうか
きっと途方もない研鑽と
途方もない、くだらないことを笑えないと
いけないのかななんて、
まだまだゆとりのない私です
いつからか二人は愛を語ることを忘れて
時間から切り離されましたね
生きてはいるんです
でも二人の時間はどこか寂しかったんですね
それはやはりあなたに映る世界が
どこか大きくなって
それが時にわたしを惑わして
少し不安になって困惑して
とても心がしめついてしまって
ただ純然と笑えなくて
どこか秘めた表情におびえました
でも、あなたは生きてます
距離をとっても
やっぱり好きです
だからお願いです
もしこれから先、つらいことがあったら
その時は素直にいってください
あなたは守ろうと、言葉を言わないようにしているのでしょうが
それはたぶん、ちょっと心配です
だからなんでも言ってください
二人の仲をもっと信じてください
お願いです、では、またどこかで
世界のどこかで、いつか話した
秋の風景を見て、春になったら会いましょう
ここはもう冬景色、まもなくですよ。
なんて、わすれているのでしょうがね。
まだまだわたし、
あきらめていませんから
いつだって来てください
この文芸部へ
ここははじめっから二人だけですよ
なんてやっぱり、贅沢な心の持ち主みたいですね
ふふふ。
またの未来で
またのあなたを追いかけます
ありがとう、
ありがとう。
シンフォニーのクライベール NiceWell @NiceWell
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