第2話 ライオン野郎
2話 ライオン野郎
昨日はヤバかったな〜、でも上手く切り抜けられたぜ。
「モンスター達がかわいそうだと思わないのかー!」「眠らせてダンジョンに返す方法を模索しろー!」「殺す為の養成所なんてサイテー」「軍靴の音が聞こえてくるぞ!」「◯◯法違反施設は即刻解体しろー!!」
「あ、トド。昨日の牙状態ちょっと悪かったよ?一発で仕留めなかったの?小競り合いした形跡があったんだけど」
「半蔵か、まあそう言うな。あの委員長に見つかって正義がほとばしったんだよ」
「あ〜ね。だから昨日騒いでたんだ」
───────
さて、学校に到着したら寝るか。
お?半蔵に皐月が詰め寄ってるな。ゲロるなよー、ん?こっち指差してない?あれ?キレてる?
「ちょっとどう言う事?アンタがこの前あたしを助けた人だってあの子が言ってるんだけど!サイテー!手柄を横取りしたいがためにあの子を買収したの?」
「そう思うなら、半蔵の言う事なんて信用せずにほっときゃ良いだろ。何でわざわざ言いに来るんだよ。」
「私は間違っている事を正さないといけないの。そして貴方は悪い事をしたんだから謝りない。」
「悪かったよ、さーせん」
とりあえず謝っとこう。減るもんじゃないしな。浅はかだろうが、とりあえずこの場が収まればいっかなって。
「おいおい太田ァ!その態度は無いじゃないか!クラスのリーダーの皐月さんが謝れって言ってるのにその態度、不貞腐れた子供じゃないんだからさァ」
うわでた、
「皐月!何があったか知らないが、コイツが悪い事したんだろう!俺が2度とこんな事しない様に鉄槌を下してやるからそれを見ていてくれないか!!」
うわー私刑宣言なのに、イケイケ系の頼我の仲間達が沸き立ってる。最近は無かったがこないだボスに敗走したからガス抜きのつもりかな。
「おら、表に出ろ!」
へいへい……さぁて、サンドバック検定2級のワイの実力を見せてやるか。
────────
「オラッ!ライガーファング!!!」
雷のエフェクトを発生させながら殴り掛かって来る。まあ俺の服と靴はアースが仕込んでるから電撃なんて効かないんだけど一応効いてる風にぶっ飛ばされておくか。
「ハッハァ!てめぇみたいなパッとしない奴が皐月に良いとこ見せようと勘違いしてんじゃねぇよ!!」
あー、コレはワイが情けないムーヴした方が話が早いかな。
「あ、あぁ調子に乗って悪かったよ……もう2度としないよ獅野さん……」
「分かれば良いんだ分かれば。行こうぜ」
よし、頼我とその愉快な仲間達は満足して去って行ったな。
「なにあれ、バッカみたい。調子に乗ってるのはどっちなのよ」
「あ゛!てめぇ誰だ?」
あれ?誰だろ、あんな娘いたかな………
俺の眼の前には赤みがかったショートヘアの女の娘が立っていた。見たこと無い制服だから転校生か?珍しいな。
「着てそうそう面白そうな事してると思ったらレベル低いのね貴方」
ワイに向かって言ってる……と思ったら頼我に向かって言ってるな?まさかこの娘そこそこ強い?
「ハァ?そのセリフは言う相手間違えてんぞ。可愛い顔してるからって調子乗んなよ。俺が今夜ヒィヒィ言わせてやろうか?」
「レベルだけじゃなくて品も無いのね。」
「ざけんな!ライガーファングゥ!」
あっ、ソレはダメだ。その娘足がタイツじゃん導電性皆無だし感電しちまうよ!……ジャンプ!
「ぐはっっっ!」
「テメェ邪魔すんな!ぶち殺されてぇのか!!」
「いきなり女の娘を殴るのは良くないよ……」
「そこのタヌキさん。どうしてそのチワワを躾けないのかしら?実力を勘違いさせてモンスター相手に自滅するのを待ってるの?」
「な、なにを言ってるのかなぁー、赤毛のお嬢さん?」
「ターヌ・キネイリよ。お母さんがフランス人だけど、産まれてこの方日本生まれの日本育ちだから言葉は気にしなくても良いわ。貴方面白いから一緒にモンスター狩りに行かない?」
「おいおい!俺をバカにしたテメェは俺のチームで俺の女として頑張る未来しかないのが分かんねぇのか?」
えっとどうしよう……とりあえず鎮静剤……は昨日使ったんだった!
「くらえ!ライガークラッシュ!!」
あっ、ヤバい、あのドロップキックはそこそこ強いからな。万が一あの娘が怪我したら初日の印象悪いからな。相打ちしよう。
頼我の攻撃の射線上に俺は身を乗り出し、ドロップキック状態の頼我の足を掴む!すかさず巴投げの要領で明後日の方向へインパクトの方向をズラして一緒に飛ぶ!!
ズガァン!と校舎にぶつかり頼我は目を回していた。う〜む、ワイも気絶しといた方が良いかな?
「こらー!!何してるの!!ケンカはご法度よ!!!」
やべっ、皐月氏の声だ逃げろっ!
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