僕の属性は……
検査会場の中は教会のような場所だった。どうやらこの教会は創造神さまを祀っているらしい。
いや、今そんな事はどうでもいい。それよりも僕の属性だ。
「失礼しまーす」
「おう、そこに座れ」
「あ、はい。ありがとうございます」
どうやら、属性検査官は話しかけてきた筋肉が凄い男性の神らしい。教会と言っても女神がいるわけじゃ無いんだね……
「それでは属性検査の方法について説明していくぞ。まずこの水晶に手をかざせ。そうすると水晶の色がそなたの属性の色へと変わる。説明は以上だ。何か質問はあるか?」
「ありません」
「よし、それじゃあ早速手をかざしてくれ」
僕は言われた通りに水晶に手をかざす、すると水晶の色が透明色からどんどん色が……
変わらない…
「ふむ……悪い。もしかしたら水晶が壊れたのかもしれん。少し待っていてくれ。」
「大丈夫です、お気になさらず」
「直ぐに代えを持ってくる」
そう言いなから筋肉ダルマは水晶を取りに行った。
それにしてもさっきは焦ったな。まさか色が変わらないなんて、危うく僕は属性を何も持たない無属性になるところだった。無属性なんて強くなれないし、天界にも人間界にも影響を与えられなくなる。それだけはごめんだね。
そんなことを考えていたら筋肉ダルマが水晶を持ってきた
「すみません。お待たせしました。それでは早速もう一度手をかざしてください。」
僕は頷きもう一度手をかざす。
すると水晶の色がドンドンと変わって……いかない。
「ふむ……どうやらそなたの属性は『無属性』らしいな。あまり見たことは無いが、気を落とすな。無属性でも工夫次第では序列を上げられるぞ」
「ちょっ、ちょっと待ってください!また水晶の故障という可能性は…」
「悪いが、その可能性は無いな。新品のを持ってきてからなぁ」
「そうですか。ありがとうございました…」
「そんなぁ気を落とすなよ。うーん…ほれこれは餞別だ!本当に困った時は使え!」
「え?ありがとうございます。ちなみにどんな効果なんですか?」
「それは使ってからのお楽しみだ。まぁ頑張れよ!」
僕はありがとうございますと言って会場を出るのだった。
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