第4話 ロリケモ娘をご指名
しばらく経って部屋に入って来たのは2人の獣人、本命とおぼしき、美人のネコ耳娘、歳は10代後半かな、スラリとしているのにしっかりと胸はある、俺の方を見てシナを作っている、
猫らしく三角のケモミミと短めの尻尾、面白い事に普通の人間と同じ場所にも耳がある。
「こちらはいかがですかな?キャトンと言います、戦技に優れたネコ獣人族ですが、身体はしっかり出来ていますし、荷物持ちだけでなく、戦闘にも参加いたします、
夜の方もしっかり仕込んでありますから、一匹いれば便利ですよ」
「ふーん」
隣に目を移すとはまだ幼い顔の娘、伸びかかった髪を二つ縛りにして田舎娘っぽい、
手足はスラリと細いけど身体の成熟はまだまだな状態、そしてケモミミ小さくて筒状になっている、何獣人なんだ?
「そっちの娘と話がしたい」
小さい子を指名するとネコ獣人は出て行った、俺はオタクだ大人の女はご遠慮したいよ。
「名前は?」
「バンビーナと申します」
「俺は迷宮に潜るけど、荷物運びは出来るか?」
「はい、わたしは鹿獣人です、こう見えても丈夫です、頑張ります」
「何歳だ」
「18歳になります」
まだきめが細かい子供肌、顔つきも子供っぽいし、手足も折れそうなくらいに細い、どうみてもJSだ、
折れそうな細い首には銀色のチョーカーみたいな物が嵌っている、これが奴隷の首輪か? イメージよりオシャレだな、
唇の形も品があって良い、パッチリした目は懇願するように俺を見上げている、
「主人、この子が欲しい」
「かしこまりました、支度をさせて来ますのでしばらくお待ちください」
そう言うとバンビーナは部屋を出て行った、
「あの娘はいくらだ?」
「アイガス様よりすでに頂いておりますので、お代はいりません、成熟前の獣人ですから安い物でございますよ」
「今18歳と言っていたから、ずいぶん幼くないか?」
「お客様は獣人族をよくご存知ない様子ですね、奴らは10歳くらいで成長が止まるのです、
あと5年か10年位経つと、突然大人の姿になりますけど、
まぁ、そこまで長くは生きないでしょう」
「早死にの種族と言う訳なのか」
「寿命は普通の人間と同じ位ですよ、ですが子供の期間が長いし、なかなか老けない体質なんですなぁ」
「さっきのキャトンは何歳なんだ?」
「あの娘は17ですよ」
「ゆっくり大人になって行くのではなかったか」
「ちょっとした裏技がございまして、細い身体では商品価値が無いので、妊娠させ身体を育ててから売りに出すのが普通です」
「そうか」
妊娠したとは言ったけど、出産したとは言っていないな、闇が深いぞ。
それよりも気になるのがエッチな事をしても良いのか?
「バンビーナには夜の事を仕込んであるのか?」
意外な物を見つけた目で俺を見る奴隷商会の主人、
「わたくし、長い事奴隷商人をしておりますが、成熟前の獣人、
と言うか幼い子を性の対象にするお方は見た事がございません」
「じゃあ、そういう娼館も無いのだな」
「聞いた事もございませんよ、小さな子にそんな事をすると卵が生まれる、なんて言われておりますからね」
この世界にはロリコンがいないのか。
「バンビーナの支度が整いました」
着替えが入っているのだろうか、小さなバッグ一つ持ったケモミミ少女がやって来た、
「それでは主人、世話になったな」
「それよりもオース様、獣人の躾の仕方をご存知ですかな?」
首に嵌めた首輪の力で主人に反抗する事はないが、とにかく主人が強い事を示していないと心からの服従はしないそうだ、
「オース様、これはサービスでお付けします」
「なんだ?これは」
「鞭でございますよ」
40センチくらいの黒い鞭をバンビーナの前でヒュンヒュンと振ってみせる奴隷商会の主人、
「そうか、使う事は無いと思うが貰っておこう」
「はい、オース様の活躍を楽しみにしております」
そう言った主人は、俺の耳元に口を寄せるとつぶやく、
「アイガス様から充分なお代を頂いております、消耗した際はいつでもおいでください」
商品の消耗を伝える奴隷商人、品の良い屋敷にいてもやはり奴隷は商品なわけだ。
▽
異世界の街を見た目10歳の奴隷と一緒に歩く、背は俺の胸に届くかどうか、俺は大きい方ではないが、バンビーナはもっと小さい、これで18歳は無理がある、
なによりもまだ10歳なのでホッソリとした身体、手足は細く、腰周りも折れそうなくらい華奢で、体重は俺の半分も無いだろう。
服は洗濯されて清潔だが、襟とかが擦り切れていて貧乏くさい、足元はボロボロのサンダルで裸足と変わらない、
アイガスから支度金を貰ってあるから、この際だこの子の装備を揃えてやろう。
「そんななりでは迷宮には入れないな、服を買ってやる」
俺の言葉に目をまん丸に開いて驚いているバンビーナ。
「ちょうど良い、ここの服屋にしよう」
たまたま目に入った服屋に入ってみた。
▽
「ご主人様、こちらを欲しいのですがよろしいでしょうか?」
バンビーナが持ってきたのはデニム生地みたいな茶色の布の服、ノースリーブの服とホットパンツ、
迷宮に潜るには露出が多いのでは、
「これじゃ太股がまる見えだぞ、もっと長い丈にしたらどうだ?」
「丈の長い服では裾が邪魔で動きにくいです」
「そうか、分かった」
「主人、このデザインで革の服はあるか?」
「はい、ご用意できますよ、色はいかが致しましょう?」
「バンビーナ、何色が良い?」
「ご主人様にお任せ致します」
「ふむ、ならば黒で良いな」
「お客様、皮の服でしたら加護縫いが施された製品でがご用意出来ますいかがですか?」
品の良いマダムみたいな店員さんが俺に訊いてきた、
「不勉強で、加護縫いの事をよく知らないのだ、教えてくれないか?」
「はい、加護縫いと言うのは専門の術師が一針一針、術を込めて縫う縫製でございます、守護の加護縫いでございますと、甲冑を着ているのと同じくらいの耐久がございます、
失礼ですがお客様もなかなか業物の服をお召になっておりますね」
王宮で貰った服だが、単なる服では無かった訳だ、
「軽いのに甲冑と同じとは素晴らしいな、値段も安くないのだろう」
「まぁ、それなりに」
「金貨くらいか?」
一瞬考えたマダムだが、ニッコリと営業スマイルに戻ると、
「よろしいでしょう、あちらのお嬢様でございますね、仕立て直しを致しますのでお待ちくださいませ」
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