第6話 段階的学習

 漢検準1級の学習を始めてから合格するまで約1年の期間を費やしました。当初は1回目で合格して「漢検準1級に4ヶ月で合格する方法」というタイトルで投稿することを考えていました。しかし2回目も落ちてしまいその時は投稿を諦めようと思っていました。でも、せっかく奮闘して合格したのだから「漢検のすすめ」というタイトルで投稿することになったわけです。


 読者さんのなかには、最初から「漢検マスター準1級」で勉強していれば、もっと早く合格していたのではないかという意見もあるかもしれません。しかし、分野別問題集準1級を最初に見た時、1ページも覚えることなく挫折してしまったことをかんがみると「漢検ポケット準1級」を使って勉強を始めたことが、合格につながったのではないかと思われます。漢検ユーチューバーBさんも「漢検マスター準1級」から勉強を始めましたが、挫折したのでしばらくアプリを使って勉強していたと言っていました。私の場合は「漢検ポケット準1級」「漢検でる順準1級」「漢検マスター準1級」と、段階的に勉強していったことが良かったのではないかと思われます。


 次に、漢検準1級の難化について触れようと思います。私はこれまで、ここ数年漢検準1級が難化したと言ってきました。でも、これから漢検準1級を受験しようとしている方のなかには、どれくらい難化したのか疑問に思っている方もいるかもしれません。そこで、3回目の受験直前に、10年位前の過去問3回分を解いた結果についてお話ししようと思います。平均点は193点でした。直近の過去問の平均点が171点でしたので、20点以上差があるわけです。このことから考えてみても、ここ数年の漢検準1級はかなり難化していることが分かります。


 最後に、ダブル受験(1級、準1級、2級に限ります)についてお話しします。2級合格後に準1級の問題集を解いた時、解ける問題がない。読めない、書けない、意味が分からない、と前にお話ししました。そして、その時に過去問を見た感触では、200満点中10点くらいしか解けないような気がしていました。また、準1級合格後に1級の過去問(4回分)を解いてみたところ平均点が12点でした(注2)。これは、それぞれの級に出題される熟語がほとんど重複していないことを意味しています。したがって、それぞれの級に特化した学習をしなければなりません。1級と準1級、準1級と2級をダブル受験される方は、個人の能力や知識にもよりますが、虻蜂取あぶはちとらずにならないように慎重に計画を立てて勉強をする必要があると思います。


(注2)1級の過去問4回分の自己採点の内訳は、直近の問題が3点と4点、10年位前の問題が17点と24点でした。

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