第4話 天使の擬態は完璧で、その武装は…エグい
秀世「三月老師…いえ!おとうさま、沙織おかあさま、劉
「(三月老師って…何!?)」
擬態…としか言いようの無い楚々とした仕草を纏った目の前の
「(…やっぱり…
あの共同墓地での親父の
「(しかも…記憶が戻る前から、
劉家のお屋敷に場所を移しての、親父と秀美おばさんの再会は…アラフィフのよい大人達が揃って泣きっぱなしだった。
…まあ、それはそのうち【幕間】で親父が語るだろうから置いておくとしてっ!
―
―
「
沙織「まあ!丁寧なご挨拶…優、物凄く良いお嬢様じゃないの!」
「か…か~さん、騙されないで!か~さんはこいつのバーサクモードを見ていないから…これは未来の技術に裏打ちされた変身擬態機能付きの人型最終兵器。今は…お嬢様モードに変身擬態しているだけだっ」
秀世「ヒ…ヒドイですわ…優さま。先ほど私の純潔を激しく血で瀆したクセにっ!!」
三月「なんだとっ?優、貴様あっ~!!」
沙織「優!あ…あんたって子は…いくら秀世ちゃんがかわいいからって!!」
「し…し…死ぬほど人聞きの悪い…ウルトラ錯誤情報はやめろ~~!」
―
―
三月「優、お前…よりにもよってあの突き技を秀世ちゃんに当てちゃったのか。未熟にも程があるぞ」
「ごめん…そこはこいつの実力を完全に見損なっていたんだ。まさかあの突きに対して動けるとは思わなかったんだよ」
三月「じゃあ、彼女の実力は本物なんだな」
「…どういうこと?」
三月「いや、劉ちゃん…あ、秀世ちゃんのお母さんのことだが、優秀なボディーガードとして彼女をお前に付けると言われててな」
「いや!親父、突っ込ませてよ…何故にボディーガード!?」
三月「お前や沙織には悪いが、我が家は公式に
沙織「それって、私にもボディーガードが付くの?」
三月「沙織には前々から付いていたよ。今回さらに強化して貰う。お前は俺の奥さんなんだから」
沙織「嬉しいパパ~、って今までも?…全然気がつかなかった」
三月「本来、劉家のボディーガードってそういうものでさ…人知れず付くんだ。転職後の沙織の海外勤務がどうしても気になってね。あの時から頼んでいるんだ。言わなくてごめんな」
沙織「ううん!パパ、大~好き~」
秀世「秀美お母様…お可哀想ですが、これはあなたの入る隙間は無いです」
「ごめん…恥ずかしくて本当にごめん。桂木家を代表して謝るよ…」
―
―
「でもさ、親父。この娘、人知れないボディーガードなんだろ?真っ正面から突っかかってきたぞ?」
秀世「それは!私どうしても優さまの実力が知りたくて…ごめんなさい!!」
「それとさ…君、八卦掌しか使えないんでしょ?攻撃出来ないんじゃないの?」
三月「秀世ちゃん、それは本当かい?」
秀世「は、はい!確かに私の体術は八卦掌だけですが、私には暗器術があります」
三月「そうだよな!…優、彼女たちの八卦掌にはそこらじゅうのものを武器に変える暗器術がセットで付いて来るんだ。攻撃力は充分だよ」
秀世「それに…私にはこれが…」
スチャッ、彼女が懐から取り出した(…制服のワイシャツの胸の隙間から出しやがった!一瞬見えた白いブラがえらい艶かしくて思わず目を反らした(汗))のは…一見、伸縮警棒?
秀世「これこそが、劉家が私の身を守る為に科学の
「……」
三月「…いや…それは世に出さないほうが」
1980年代初期…某「世界の中心で愛を⚪ぶ」あたりなら絶対にヒロインは助からないだろうという時代に、金と権力にものを言わせて医学の髄を結集して骨髄移植を成功させちゃうような劉家。
いわばリアルショッカーみたいな劉家が総領姫のお嬢様の為に科学の髄を結集して産み出した最終兵器って…
(ちなみに名前はどう聞いても建物のタイルの剥がれを診断するアイテムと同じ…)
…突っ込みどころが…満載だっ!!
秀世「ちなみに取っ手に装着したこの笛を私が一回吹くと」
三月「ま…待てっ!…やめるんだ~!!」
パピピホ~~~
…ぞろぞろぞろぞろ…
不思議なほど響き渡る笛の音に呼応して…突然、俺のアパートの周りを黒ずくめの男たちが覆い尽くす。
まるでリアル「逃走中」のハンター…いや…ハッキリ言っちゃうと…まるで ゴ⚪ブリ…
秀世「私はこの技を、『リアルドラクエ商人呼び』と名付けました!!」
「ば…ばかっ!…近所迷惑だっ!…い!今すぐ撤退させるんだ~!!」
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