第17話

「裏の、人間、ね。」



どこまでも冷酷になれる人間。




人の並みに流されながらも、私が目指すのは繁華街の中心から少し離れたゲーセンの階段。




そこでボーッと人を見るのが日課になっていた。




「何してんの?」


「待ち合わせ?」


「お店で働かない?」




時偶《ときたま》キャッチや、ナンパ男が声をかけてくるけど、めんどくさいから無反応でいる。




そうすれば、ほとんどの思うが愚痴を言って去っていく。




でも、


寝る場所や、ご飯に困った時、気が向いた時だけ一夜だけ身体を差し出す。




「ここは、そんな場所。」



この街は人で溢れているから困ることはない。

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