第13話

「まるであなたを絵里香さんに取られてしまったみたいね」

三原恭子は柔らかく微笑んだ。

「彼女が女優になりたいと言った時、嬉しくてね。僕にも出来る事があると思って」

伊庭も楽しそうに笑った。

「演技練習があるから、ますます時間がなくなるけど」

「あなたがマネージャーとして忙しいのはもう慣れたわ。身体だけは気をつけてね」

恭子は心配そうに、伊庭を見つめていた。

恭子は伊庭の婚約者である。

大学時代からの付き合いで、もう7年の付き合いになる。

都内のイタリアンレストランで2人は食事を楽しんでいた。

恭子は英会話スクールの講師をしている。

伊庭の仕事が忙しいので、デートもなかなか出来ないのが現状だった。

だが、2人は仕事の合間を縫って愛を深めていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る