第19話
「いらっしゃいませ」
暖希は劇団近くのコンビニでバイトしていた。
時間は昼の12時から9時まで。劇団の稽古は午前中だ。
暖希は映画やドラマの端役として出演した事はあるが、まだ名前のある役に付いた事がなかった。
だからオーディションを受けまくっている。
夏が来て、岸田は予備校の夏期講習を受けていた。
この夏の成績で来年の受験が決まる。
岸田は毎日勉強に明け暮れていた。
「まだやっていたのかい?台所に夜食があるからおいで」
大家の後に付いて岸田は階段を降りて来た。
待っていたのは大好物の天ぷらうどんである。
「頂きます」
岸田はうどんを食べ始めた。
「やっぱ、お母さんのうどん最高!」
大家は椅子に座って岸田の様子を見ている。
「お母さん、俺、今度こそ合格します」
「その域だよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます