第11話

「書き上げたー!」

泉野は台所に行って全員に伝えた。

「お疲れ様」

「早速ですけどお母さん、この小説読んでくれませんか?」

「いいわよ」

「みんなもお願い」

泉野の希望で暖希も長谷部も岸田も小説を読む事になった。

「心結ちゃんもお願い。若い女の子の意見聞きたいし」

「いいよ」


「主人公とヒロインの関係にもう少し深みが出ればもっといいと思う」

心結は思った事をはっきり言った。

「それは例えばどう言う部分?」

「主人公がヒロインに告白する所をもう少しドラマチックに」

小説家は心結の言い分を聞いた。

他にも様々な意見が出て、泉野はそれを元に自分の小説を見直した。


そしていよいよ小説を応募に送ったのである。

結果が出るのは半年後の11月である。

泉野は次の小説を書き始めた。

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