第3話
「おっはよ」
廊下を通り1年B組に向かっていると、後ろから声が掛かった。
北見智樹が立っている。
「おはよう。北見君」
2人共に挨拶をすると、智樹はクラスの中に入って行った。
「ねえねえ、北見君。今日も素敵よね」
奈緒がうっとりした目で、机の上に座って3人の男子と話している智樹を見ていた。
北見智樹は野球部である。
毎日、早朝練習は欠かしていない。
1年生ながら試合のレギュラー入りは確実と噂されていた。
奈緒と一緒に智樹の姿を見ている時だけが、高校生だと実感出来る時だ。
心結は目を輝かせて智樹を見ていた。
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