詩維奈

 碧と別れて帰宅した詩維奈は引き出しを開いて、手紙を両手で取り出した。


 碧を呼び出した日に渡そうと思っていた手紙。


 詩維奈はずっと前に書いていた手紙を破り捨てた。

 そして新しい便箋を出した。


『ごめんね、碧。

 私は呼び出して告白しようとしていたの。あなたのこと男の子だと思って大好きだった。

 あなたそのもの、あなたの全てが好きだと言えるようになったら、今度こそ告白しようと思うの』



 詩維奈はいつ渡すか分からない手紙を書き終えると、心が晴れたように一人微笑んだ。

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いつかもう一度告白を 左原伊純 @sahara-izumi

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