2話 イタリア旅行
神戸に続いて、今度は海外旅行に行こうと私から提案し、今日はローマに来ていた。
ローマは、来てみて気づいたんだけど、食べ物が美味しい。
スパゲティ、ピザ、日本人も大好きだものね。どのお店に入ってもハズレがない。
日本でもイタリアンには行くけど、味のレベルが半端じゃない。
ホテルは、旅行費用を抑えたこともあり、少し貧弱だったかな。
最初に到着した晩にシャワーを浴びようとしたら、お湯がでない。
フロントに電話したんだけど、今晩はもう出ないって。
あたりまえのように話していたけど、こんなものなのかしら。
長旅だったから汗もかいたし、冷たいのを我慢してシャワーを浴びた。
観光も、私にとって初めての海外旅行で楽しかったわ。
朋美も私も英語は普通に話せたけど、ローマでは英語は十分に通じたから助かった。
コロッセウムとか、日本では見たことがない建造物にも圧倒されたわ。
「ローマの休日」という映画に出てきた観光地も巡った。
とはいっても朋美と一緒だから楽しいんだけど。
2日目の夜は、ホテルの近くでペスカトーレとかを軽く食べることにした。
スパゲティを食べていると、乱暴そうな男性2人が声をかけてきた。
「ねえ、お嬢さんたち、俺達と一緒に飲もうよ。」
「いえ、今日は、女性2人で話し合いたい雰囲気なの。ごめんなさないね。」
「いいだろう。男がいた方が楽しいぞ。」
「嫌だって、言っているでしょう。」
はっきりと大声で言ったので、2人は去って言った。
「ローマでは、やっぱり、誰でもナンパしてくるのね。」
「それは凛が美人だからじゃない?」
「それを言うなら、最初に朋美に声をかけたじゃない。朋美が美人ということね。」
「じゃあ、2人とも美人だからナンパされたってことにしよう。あはは。」
そして、近くでワインを買って、ホテルの室内で朋美と一緒に飲み明かそうとした。
ホテルに戻った私達は、シャワーを浴び、下着姿で飲み始めた。
ワインと一緒に買ったオリーブをつまみに。
「凛は、ローマを満喫しているみたいね。」
「だって、海外旅行、初めてだもの。もちろん、朋美と一緒というのが一番よ。」
「連れてきて良かったわ。私、海外は3回目だけど、これから毎年、夏休みかな、一緒に来ようね。」
「そうね。次はパリ、そしてロンドン、マドリード、楽しいと思う。」
その時だった。ドアのベルが鳴った。
「はい、今行きます。」
私は、ホテルの人が何か用事があるのかと思い、ドアを開けた。
その時だった、いきなりドアは強引に開かれ、2人の男性が入り込んできた。
入ってきたのは、さっき、私達に声をかけてきた乱暴そうな男性2人。
「誰なの。」
「女二人なんて寂しいだろう。俺達が楽しくさせてやる。」
2人は、朋美と私に分かれて、力づくで私達の下着を破り、脱がした。
「いや、やめて。」
「そういうなよ。気持ちよくしてやるから。」
朋美は、うつ伏せにされ、おしりをあげられ、すでに男性のものが入れられている。
泣きながら、上下に揺れる手で口を押さえていた。
長い髪の毛が大きく乱れ、いつも見ている朋美とはかけ離れている。
「嫌だなんていいながら、もう、ぐちゃぐちゃじゃないか。ヤリマンだな。」
「この2人はアジア人って感じで、そそられるな。しかも、日本の女って、男に尽くすんだってよ。今日、楽しませてくれ。」
抵抗しようとしたけど、男性の力は強かった。力ではかなわない。
私の超能力は、こういう時には無力ね。私は、両足を上げられた。
恥ずかしい。朋美、そんな私をみないで。
手で男性のものが入らないように押さえたけど、すぐによけられた。
そして、もう入っている。やめて、気持ち悪いし、痛い。
横の鏡に映った私は、なんて恥ずかしい姿をしているの。
男性の力に抗えない。まるで、男性のおもちゃのよう。
しかも、屈辱しかないのに、口からは声が漏れてしまう。
もう止めて。こんな屈辱的なことは耐えられない
でも、鏡には、そんな気持ちなんて関係のない、私の恥ずかしい姿しかなかった。
男性は、自分の液を私の体にはきだし、気持ちよさそうに動きは止まった。
私のあそこから、白い液体が流れ出てきてる。
横の男性も、終わったみたい。
男たちは、私達2人をベットに横たえた。
「不用心だったな。でも、お前たちの夜は、これで最高になっただろう。2人とも、声を上げて喜んでたじゃないか。気持ちよさそうに。」
「写真を撮ったから黙っておけよ。警察とかにチクったら、この写真をだすからな。」
ベットの上で、何もまとわずに仰向けに横たわった2人の女性が撮影された。
私達は、脱力し、ただただベットに横たわっていたの。
朋美は手を私の方に差し出した。私もその手を握り、2人は天井を見ていた。
朋美の顔には大粒の涙が流れている。
男性が去った後、朋美は、泣きながら、長い時間、シャワーを浴びていたわ。
汚らわしい男性の跡を体からすべて消そうと。
そして、2人とも、眠れない夜を過ごし、朝日が窓から漏れてきた。
「おはよう。昨日は本当にごめんなさい。私の不注意で・・・。」
「凛のせいじゃない。凛も被害者だし。もう、忘れよう。外国での話しで、私達の周りで知ってる人はいないし。」
「でも、私達の心のなかではずっと残ってる。」
「そんなこと言っても、しかたがないでしょう。」
朋美は、悲鳴をあげて私の言葉を遮った。そんな姿の朋美を見たのは初めて。
それからも私達は付き合い続けた。お互いに共通の秘密を抱えて。
でも、昔のように無邪気に笑い合える時間はなくなった。
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