第19話
「ーーーーーーーーっにしても維月の作戦は簡単だよね」
「出来ればやりたくないんですよ」
「ホントに似合ってるよ」
「………あまり嬉しくないんですけど」
維月の作戦は維月が女装、朱里が男装するというものだった。
校門を通る際に不良達に声をかけられた。
「おい!テメーら、この学校にチビ男とデカ女の二人組いるか?」
(誰がデカ女だって(怒)!!)
(ちょっと朱里、我慢して下さいよ!!)
そう囁きながら維月が朱里の前に行く。
「……私は知りません」
「チッ!なら行っていいぞ」
目当ての人間じゃないと分かり、舌打ちして二人を通した。
「バレそうな気がしたけどバレなかったね」
「内心ドキドキでしたよ」
「皆の学校にも待ち伏せされてるのかな?」
「どうでしょう………とりあえず、ストロークに行きましょう」
「おーともさ」
校門を無事に通った二人はスグに着替えて、他の四人が心配だとストロークに走って向かった。
「皆!」
維月と朱里は勢いよく扉を開けた。
中には諒徒と京が座っていた。
「二人は大丈夫だった?」
「二人もって事は朱里達のトコにも変なヤツラ来てたのか!?」
「はい、何とか抜けましたけど………景サンと楓はマダですか?」
「あぁマダ来てねーよ」
「………そうですか」
「やっぱり俺達の関係なのかよ?」
「それがサッパリなんさ」
「とりあえず、景サンを待ちましょう」
「………悪い………少し遅れた」
「ギリギリセーフだよね」
四人が待っていると景と楓が少し遅れて入ってきた。
「おせーよ!待ってたぞ!もしかしてアイツラに捕まったんじゃないかって思っちまったぜ」
景が入って来るなり、諒徒が笑いながら言うと
「………誰が………捕まるって?」
「理論派ぶって余裕こいてるテメーだよ」
「………ドアホォ………漣碍と翠泉は………ココから遠い………遅いのは………当たり前だ」
「誰がアホだと!?」
「………そんな事も………分からないのか?」
景が正論混じりに返していると諒徒も徐々に言い返し次第に言い合いになった。
女の子三人は言い合いを見て呆れていた。
「二人とも、いい加減にして下さい!」
維月が諒徒と景に一喝すると二人は悪かったと椅子に座った。
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