第11話

市立紅葉高校


ストロークで働いている天道 維月(テンドウ イツキ)が毎日通っている学校。


そして、もう一人ストロークで働いている生徒がこの学校にいるのです。










一年三組では昼休みになると教室内で楽しくグループで話しながら昼食を食べていました。


そんな中、早く食べ終えた男子達がボールで遊び始めた。


「ちょっと男子ーーーーーーーー」


「当たったら危ないじゃない」


昼食を食べている女子達の言葉も聞かず、なりふり構わず男子達はボールで遊んでいた。


「ギャハハーーーーーーーーコレで三振だ!」


「カッキーン!ホォームラ……………あ"っ!?」


『バスッ!』


「ーーーーーーーーイッ!」


男子の打ったボールが女子の背中に当たった。


「ゴメン、ゴメン」


「悪いボール取ーーーーーーーー」








『ボカン』


「イッテーーーーーーーー」


「アンタ達、ちゃんと謝りな!」


「「「は……東本サン」」」






このクラスの男子がサン付けで呼ぶのは、東本 朱里(ハルモト アカリ)、この女子生徒だけだ。


「ホントに謝る気があるなら、側まで来て謝りな!」


「分かったよ」


朱里が言うとボールで遊んでいた男子達は当てた女子にしっかりと謝っていた。







「ーーーーーーーーじゃあ、次だけどウチの弁当どうしてくれんの?」


「「「……えっ?」」」


どうやらボールは当たった後に朱里の弁当箱にも当たったらしく中身が床に散らばっていた。


「どぉーしてくれんの!?」


「「「イヤ、アノーーーーーー」」」


170cm以上の長身の朱里に言い寄られて男子達は後退っていく。


「「「…ハ、東本サン」」」


朱里は男子達を教室の端まで追いやった。











「問答無用!」

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