第12話

午後の公演に向けて、一座のメンバーは休憩を取ったり、演目の確認をしたり、各々が自由な過ごし方をしている。




「ただいまーーーーーーーーーー…!!ハァー……ハァー……やっと手に入りましたよ」


女性メンバーが息を切らして、部屋に入ってきた。




手には大きめの紙袋……




「おぉ……疲れてるとこ悪いが、早速見せてくれ!!」


座長は待ってましたと言わんばかりに紙袋を開いて、人形を机に置く。






「なかなか雰囲気ありますね」




「ザ・悪役って感じがモロに出てますよ」




ーーーーーーーーーー…






ーーーーーーーーーーーーーーーーーー…






次から次に良い感想が飛び交う。






「でも、ちょっと汚くないですか?」




「言われてみたら、ちょっと怖すぎるかも……」


一部のメンバーからは悪い感想がーーーーーーーーーー…




「実はコレ……捨ててあったのをリサイクルしたんです」


人形を持ってきた女性メンバーは笑って話す。




「まあ、良いじゃないか!?ウチの人形達は捨てられて来る人形ばかりだからな」


座長は豪快に笑っていた。

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