第11話

ガチャーーーーーーーーーー…




「!?」


「!!?」


「!!!」


急に部屋の扉が開き、三人はその場で人形のフリをする。






入ってきたのは………リク




考え込んでいるのか、何だか思い詰めた様な浮かない表情にも見える。




カツ…カツ…カツーーーーーーーーーー…




リクはゆっくりとミラ達のいる机に近づいてくる。




「………」


リクは歩くのと同じように、ゆっくりと手を伸ばし、ミラに触れようとする。




「………」




(……リク……もう少し)


ミラはゆっくりと少しずつ近づいてくるリクの手に心で声援を送る。




「………ッ」




(ーーーーーーーーーー…ぁ)


リクは触れる直前で手を引いてしまったーーーーーーーーーー…






ガチャーーーーーーーーーー…


そのまま何も言わず、リクは部屋から出ていった。








「危ねぇーーーーーーーっ」




「自分達が生きている人形だと気付かれたら、ただの人形になりますからね」




「だなぁ」



ディノとロウは安堵の息を漏らす。

















「……リクーーーーーーーーーー…私に触れようともしてくれないの」


ミラはリクの出ていった扉を見つめていた。

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