第40話

「あら、ヒカリちゃん上手に描けたねー」


ヒカリの描いた絵を見て、先生は褒める。




「ほんとー?ヒカリ、おえかきスキ!!」




「誰かにあげるのかな?」


先生はヒカリに聞く。




「あのね、もっともっとじょうずになって、イサトおにーちゃんのコトいっぱいかいてあげるんだぁ」


晴れやからな顔でヒカリは話す。




「そっかぁ、きっと勇斗お兄ちゃんもいっぱい喜んでくれるね」




「うんっ」


ヒカリは描いた絵を胸に抱きしめて喜んでいる。












「ねぇ、ヒカリちゃん」


「なーに?サキちゃん」


あれだけヒドイ事を言われたのに、ヒカリは謝ったサキを許してあげた。


今ではススムも加えた三人で仲良くやっている。




「あのひと、イサトさんっていうの?」


サキは尋ねる。


「……イサトおにーちゃんだよ……」


ヒカリは答える。






「ふーん」




「………?」


サキはヒカリの話なんて聞いてない。

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