第30話

「いってきまーす!!」


幼稚園の前でヒカリは元気に言う。




「ーーーーーーーー…行っといで、元気すぎてコケるなよ」


「はい」


「ーーーーーーーー…弁当は持ってる?」


「はいっ」


「ーーーーーーーー…迎えに来るから」


「はーいっ」


勇斗の質問にヒカリは元気に返事をする。






「ーーーーーーーー…じゃあ、俺も学校行くから」


「いってらっしゃい」


「ーーーーーーーー…じゃあね」


勇斗は園内から出ていく。








「ーーーーーーーー…???」


門を出てから、勇斗はヒカリの方を振り返った。




コッチに手を振り続けるヒカリの姿があった。




「ーーーーーーーー…」


勇斗はヒカリに向けて手を振り返した。










「!!?」


その直後、勇斗は背中に視線を感じ辺りを見回した。




でも、辺りには勇斗と同様に子供達を送る親の姿。




「ーーーーーーーー…?」

(何だったんだろ今の?)


勇斗は違和感を持ちながらも幼稚園を後にして、学校に向かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る