第23話

キーンコーンカーンコーン------




午前中の授業が終わり、生徒達は昼休みを満喫している。


心晴達は三人で机を合わせて昼食を食べている。


「ーーーーーーーー…」


三人の食べている弁当をパンを食べながら勇斗は見ている。


「何見てんの勇斗~?」


「……食べ……にくい……何か?」


知花と葉子は食事の手を止めた。


「ーーーーーーーー…いや、何で女の子の弁当ってキレイなのかなってーーーーーーーー…やっぱりキレイだったら嬉しいモノなの?」


勇斗は首をかしげる。


「はあ~!?嬉しいに決まってるじゃんか~!!」


「……コレが……楽しみ」


知花と葉子はそう言って、また弁当を食べ始めた。











「ーーーーーーーー…あのさ、オカズ無しでオニギリってどうかな?」


「どうしたッス、勇斗?」


「全く話が見えないですけど」


「オニギリって味は~?」


「ーーーーーーーー…昆布と梅」


「……私……好き……渋過ぎ」


「え~、アタシはドッチも苦手だよ~」


「オイラはツナマヨが好きッス」


「自分は鮭ですかね」


「ーーーーーーーー…いや、そんな皆の好き嫌いを聞いてるんじゃなくて、オニギリが弁当なのかを………」


勇斗の質問を尻目に四人は盛り上がっている。






「ーーーーーーーー…いや、だからさ……」


収集のつかない勇斗。








「それはお弁当やなくてオニギリやろ」


心晴がボソッと言った。


「ーーーーーーーー…そっか、オニギリだけは弁当じゃないのか」


「そうやね」


「ーーーーーーーー…あれ、松蔵の弁当って知花と志場のと比べても小さくない?」


「心晴は自分で弁当作ってるんだよ~」


「ーーーーーーーー…そうなんだ、そう言えば松蔵って細いもんな」


「……確かに……心晴……少食……過ぎ」


「そうそう、心晴はもっと食べるべきだよ~」


………


……………


ーーーーーーーーーー……


三人は心晴の食の細さについての話で盛り上がる。













「……………」


心晴は顔を赤らめていた。

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