第21話

休み時間ーーーーーーーー


生徒同士で答案を確認しあっている。




「ね~心晴と葉子は何点だった~?」


「……87点」


「ウチは75点やった」


「え~アタシなんて42点だよ~!?何でそんな二人とも出来んの~?」


二人の点数と自分の点数の差に知花は驚く。


「……知花……勉強しなさ……過ぎ」


「それはあるで」


葉子の言葉に心晴は頷く。


「二人ともヒドイよ(泣)」


「はいはい、分かったから泣かへんの。葉子先生と三人で勉強しよか?」


「……私は……良いよ」


「二人とも大好き(嬉泣)」


知花は二人に抱き付いた。


「もう、分かったから抱き付かんとって」


「……知花……苦しい」











「康治は何点ッスか?」


保柘が康治に聞く。


「そこに置いてますから、どうぞ」


康治は最近買ったゲームに熱中している。


「じゃあ、勝手に見るッスよ」


保柘は康治の答案用紙をめくる。




「………や、康治、この点数は何なんッスか?」


「今回はヤマが当たったんです」


康治は画面を見つめながら保柘に言う。


「ホントにッスか!?」


「本当ですよ」


「ヤマが当たったら、こんな点取れるッスか?」


保柘は徐々に興奮してくる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る