第6話

「ーーーーーーーー…何で、俺?」


勇斗は首をかしげる。




「何でだって!?私と母さんは仕事してるし、お婆ちゃんに今以上の負担をかける気なの?」








「ーーーーーーーー…満琉………」




バァーンーーーーーーーー!!!!!!


「子供に子供のお守りさせれるか!!!勉強ばっかりしてんだから、ちょっとは他の事にも興味を持ちな」











「ーーーーーーーー…興味って」


勇斗が周りを見るが、家族は汐莉の言葉を黙って頷いているだけ。











ーーーーーーーー…コン…コン


「あれっ、どうしたのヒカリちゃん?」


「おトイレ…」


「あっ、おトイレねっ」


汐莉がヒカリのそばに屈んで微笑む。


「そうだヒカリちゃん、お父さんが帰って来るまでアソコにいるメガネのお兄ちゃんが面倒見てくれるからね」


「ーーーーーーーー…ちょっと」


「何でも言うんだよぉ~」


「うん」


ヒカリは晴れやかな顔で勇斗を見ていた。






(ーーーーーーーー…勘弁してくれ)




「アンタ分かってるだろうけど、あの子に何かあったら人生にピリオド打つからね」


「ーーーーーーーー…分かってるって」


「とりあえず、トイレの場所からーーーーーーーー行きな」


「ーーーーーーーー…ハイハイ」











こうして勇斗はヒカリの面倒を見ることになった。

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