第4話

「ーーーーーーーー…」

(俺って何か怒られる事したかな??)


勇斗は考え込みながら自宅に帰ってきた。




キィーーーーーーーー


「ーーーーーーーー…ただいま」






?????




玄関口に見たことのない女の子が立って勇斗を見つめている。


(誰?)


勇斗は状況が読めない。






「ーーーーーーーー…えっ、あの、誰?」


「ヒカリ!!」






『ヒカリ』


確かに女の子は言った。


「ーーーーーーーー…いや、その、ヒカリ……って、えっ!?」


勇斗は状況が全く分かっていない。











「お帰り、ちょっと遅いんじゃないの?」


「兄ちゃん、お帰り」


玄関口で固まっていると姉の竹之内 汐莉(タケノウチ シオリ)と妹の竹之内 満琉(タケノウチ ミチル)が部屋から出てきた。


「ーーーーーーーー…ただいま」






「ヒカリちゃんは向こうでテレビ見てようね」


「はーいっ」


汐莉は勇斗に見せたことの無いような笑顔で言うと、ヒカリはテレビの部屋に入っていった。


「ーーーーーーーー…姉貴、あの子って誰?」


「いーからコッチ来な」


汐莉に引っ張られて、リビングに入った。




ーーーーーーーー…ガチャ




「ーーーーーーーー…うわっ」


リビングには、明らかに沈んだ家族の姿ーーーーーーーー…




祖母



姉の汐莉


妹の満琉


父親は仕事で海外にいる為、男手は勇斗しかいない。


完璧な女系家族ーーーーーーーー…




いつもならバカみたいに元気な満琉でさえ大人しく思えた。


何だかドンヨリと薄暗い空気が流れている。


「ーーーーーーーー…この空気は一体何?ウチじゃないみたいだって」


勇斗は手をパタパタと振って薄暗い空気を分散させようとする。


「とりあえず座んな!!」



汐莉に言われて、勇斗は席に着く。






ーーーーーーーー…シーン




「ーーーーーーーー…あのさ」











「落ち着いて聞くのよ」


勇斗の母親が口を開いた。

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