第11話

学校から出て行った僕の足は自然と母の入院していた病院に向かっていた。


もしかしたらココに来ると母に会える気がした。


僕は母の入院していた病室に向かった。


病室の中はカラッポで何にも無かったーーーーーーーー…






母がいた事ーーーーーーーー…






思い出ーーーーーーーー…






何もかもーーーーーーーー…




そこには無かった。










僕は今までに経験したコトの無い恐怖を感じていた。


今までの僕がどんなコトをされても動じなかったり、心が折れなかったのは他でもない母の存在があったからだ。


母に下手に心配をかけたくなくて必死に隠していた。


でも、母を失った僕に隠す必要もなく心配する事も無くなった。


それでも母という心の支えを失った僕に今の環境は耐えられるハズはない。


それは自分自身が一番分かっているーーーーーーーー…

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