連鎖

第10話

僕は一週間ほど学校を休んでいた。


母の葬儀が終わり、久しぶりに学校に行った。


教室に入ると、いつも通りクラスの誰もが僕を見た。




久しぶりの登校ーーーーーーーー…




今日はどんなモノが待ってるのだろうか




僕は自分の席を見た。






でも、何も無かった。


いつも通り席に座って一日を過ごせば良いーーーーーーーーーー


心を閉ざしてーーーーーーーー…



僕は鞄から机に教科書を入れようとしたが中に何か入っていて入らない。


僕は教科書を机に置き、入っているモノを出した。


中からは大量の百合の花。


「………?」


束の中から黒い紙がチラッと見えた。


僕は黒い紙を手に取ると言葉を失った。








『母親の元に早く行け』








…ドックンーーーーーーーーーーー


教室内に響く位に大きい鼓動が鳴った。








…ドックンーーーーーーーーーーー








…ドックンーーーーーーーーーーー










ーーーーーーーーーーーーーーーー………




それから背中にヒンヤリと寒気が走る。








カタカタカターーーーーーーー…






カタカタカターーーーーーーー…






…足………震えてる?






僕は足の震えを感じると






止まれーーーーーーーー!




止まれーーーーーーーー!!!




止まれーーーーーーーー!!!!!




必死に押さえようとしたが全く収まらない。






クラクラするーーーーーーーー…


頭の中がグチャグチャになって何が何だか全く判らない。


体から血の気が引いていくのも感じる。


僕は周りに気付かれない様いつも通りに振る舞いながら担任の元に行く。


「どうした?」


担任は尋ねる。


「今日は早退させて貰います」


担任は僕の顔色を見てスグに許可してくれた。


僕は足早に教室から出て行った。

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