14 友達

______



『ほんとに大丈夫?』

「うん。いい人だよ。」

『_______』

「月島」

「んー?」

「お母さんがお母さんに代わってって。」

「すみません。今母は入浴中でして僕でもよろしいでしょうか。はい。ありがとうございます。はい。__ですが、〝まかせてほしい〟て言ってました。はい、はい。すみません。失礼します。」


いつの間に月島のお母さん帰ってきてたんだろう

 夜ご飯はビーフシチューだった。美味しい。


「__おい凜。お前何嘘ついてやがる。まだ言ってねぇの?」

「うん。まだその時じゃないと思う。」

「簡単には説明してあげろよ」


勝手に二人の世界に入ってるから私は黙々とご飯を食べる。


「浅野さん。」

「あい」

「今からちょっとだけ_大事な話するよ。」

「家族は、色んな国を転々としてる。だから今どこで何をしているかわからない。」

「だからか。いつも月島家で一人だったし、家の事話したくなさそうだった」


「でも、だからって関係が変わるわけじゃないでしょ?まだ11年しか私達生きてないけど、月島とか末次たちは私にとって大切な友達。いつでも味方でいたい。困った時は助け合いたい。それが友達だと思うから。違う?」


「そうだね。」


月島は嬉しそうに、でも少し困ったように笑った。


「はい!そんなしんみりさせないで!食べよ!」


場の空気を明るくするように末次が言った。


「思ったんだけど、お菓子月島が作ってるの?」

「え?うん。暇つぶしだけどね。」

「ビーフシチューも手作りだもんな。」

「すごー!今度お菓子作り教えてよ!」

「俺も俺も」

「涼は前教えたときにクッキーオーブンの中で爆破したからだめ」

「クッキーって爆破するものなの?私したことないけど...」

「そうなの、するの。」

「ばか。するわけ無いでしょ。涼が作った生地のクッキーだけ爆発したんだから。」

「ぶーーーー」

「涼は置いといて浅野さん何作りたい?」

「うーん__タルト__かな___」

「タルト?」

「うん。一回タルト作ってみたんだけど上手く出来なかったし、昨日のタルト美味しかったから。」

「いいよ。春休みにでも一緒作る?」

「うん!楽しみ!」


すえつぐが気持ち悪いぐらい〝にょにょにょ〜〟ってニヤニヤしてる。


「あ、浅野さん先にお風呂いいよ。」

「え、でも悪いよ_お皿とか_」

「大丈夫。涼にやらせるから。女の子は先に入っといで。」

「おい。なんで俺が。」

「タダメシか?」

「浅野もだろ!」

「昨日のお礼だから。ってことで先に入りな。」


お風呂はこっち。と案内してくれた。


「パジャマはここ、タオルはここ、その他はここ。石鹸は風呂の中にあるよ。洗顔、化粧水はその他と一緒に入ってるから使うなら使って。脱いだ服はこれに入れて」

と、ビニール?の袋をくれた。


「ありがと。お先に入らせてもらうね」

「ごゆっくり」

少し笑ってドアを閉めて出ていった。

プラスチックの箱があるからここにバスタオル入れてお風呂に持っていこう。



__________




怖いですね。思ってた3倍くらい展開が早いです。


どうしましょう。

長編になる予定なんですけど1ヶ月で完結しそうです。

ちょっと予定より(大幅に)盛りますか。

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