6 仲良し
「おはよう」
そう言っていつも琉奈に声をかけた。だが琉奈はどうだろう。
「あぁ。うん。」
見下すような、かといって冷たすぎない、ただ軽蔑するような目。冷ややかな声。
「あっ!末だぁ。おはよぉ」
語尾にはーとがつきそうなくらい柔らかく、弾んだ声。昨日まで私もその声の相手だった。どうして。何か気に触った?でも何を?そうやってぐるぐると頭が回る。
「「心愛おはよ」」
「あ、おはよ。今日も今日とて寒いねー」
「心愛、琉奈となんか合った?」
「ん?特に何にもないけど、?」
「そう。それならええけど...。」
「.......よ....浅野!」
「わっ......びっくりした。いきなり声かけないでよ。」
「ちょっと前から声かけてたけど...考え事?」
珍しいな浅野が考え事なんて。と小馬鹿にしたように話す末次。なんで分かったんだろう。え、もしかしてこれが原因?そんな小さなことで?
「さてはお前なんか遭ったな」
「遭ったけど言わないよーだ」
本当に言うつもりはない。相手が距離をおいて売るのならこちらも置く。それだけのこと。
今日はレク。まあまあに楽しい。運動がニガテだからなんもできないけど。
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