…
僕らが互いに一番近くにいたのは実は1年前だったのだろう。
後になってたやすく分かりえたことだけど、試すなら間違いなくそのときだったのである。
あの日の彼女は、僕の思うような彼女は、今探してみたところで、もうどこにもいない。
それはとっさに頭で理解できるけど、やはり気持ちが追いつかない。
誰もいない夕暮れのオフィスで机に打ち伏した僕は、涙にならない涙で、ひとり静かに息を乱し肩を震わすばかりだった。
(了)
そこにはいない 悠真 @ST-ROCK
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
この季節に想うこと/悠真
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 17話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます