第十四章:リスタート
帰り道、晴翔は川沿いの道を歩いていた。
ただ平凡だと感じていたこの風景が、なぜか新鮮に映る。風に揺れる草の匂い、遠くに見える青空、すべてが特別に思えた。
「こんなに綺麗だったんだ……」
晴翔は呟いた。
肩にクラムスが現れる。
「お前が本当の目を開けられるようになったからだよ。ニールもきっとお前を誇りに思ってるよ。」
クラムスが話を続けた。
「守護神は、この世界のすべての人間の傍にいる。見えるか見えないかは別として、俺たちは常に人間を見守り、時には導いているんだ。」
「守護神が見えない人をどうやって導くの?」
晴翔の問いかけにクラムスは答えた。
「普通に会話してるじゃないか。頭の中で何かを問いかけた時に、自分の背中を押す事ような思いが出てくる事あるだろ?あれが守護神の言葉だ。」
「あれって、守護神の声だったの?それなら、今まで俺は知らずにニールと会話してたんだ…」
「そうなるね。」クラムスは優しく微笑みながら言った。
「もう一つ聞きたいんだけど、あのリフレクターっていう鏡。あれは…」
晴翔は気になってた疑問をクラムスにぶつけた。
「守護神が担当してる人間の半径1mの光と闇を調整するための道具だよ。
その人間をイメージして光と闇で模様を作り個性を作るんだ。
人間はその空間をオーラや気配と呼んだりするね。」クラムスは答えた。
「そうなんだ。大切な物なんだね」
クラムスは続けて話した。
「俺はこれからお前を見守り導くが、あくまでも決めるのはお前だ。決して自分を忘れないで。」
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