第七章:罠
数日後の夜、用事ができたと珍しくクラムスが部屋を離れた。その隙に晴翔は本棚を調べることにした。
何か隠されている気がしていたのだ。
本棚の奥を探ると、すぐに小さい光を見つけた。
そこには小指のサイズほどの古びた鏡があった。
その鏡を取り出すと、鏡は自分の顔ほどの大きさになった。どうやら、手に取った者のサイズに調整される仕組みのようだ。
鏡を覗き込んだ瞬間、眩しく光る守護神らしき存在が鏡に映し出された。
「ニール……!」
自然とその名が出た。
忘れていた懐かしい暖かさだった。ハッと思い出し、机の鉢の方を見ると、水を与えられてないブルーデイジーが萎れていた。
ニールはこう語りかけてきた。
「晴翔……クラムスは君の守護神ではない。私は彼に負け、彼は君を乗っ取った。助けてくれ……」
これまで自分が間違いだったのではないかと感じ始めた。晴翔は胸騒ぎがした。
「どうやって助ければ…?」
その直後、背後から冷たい声が響いた。
「リフレクターを見つけたようだな。」
振り返ると、冷酷な表情なクラムスの姿があった。
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