ラスボス魔王様は人間に転生してダンジョン配信でバズりたい 〜底辺配信者のくせに目立ち過ぎだ! どうで八百長で人気買ってんだろ? と因縁をつけてきた有名配信者を逆に配信中にボコったらバズっちゃう話〜
第六話 ⭐︎引き続きざまあ回⭐︎ イチャモンをつけてきた有名配信者との公開バトルに連勝する魔王様。
第六話 ⭐︎引き続きざまあ回⭐︎ イチャモンをつけてきた有名配信者との公開バトルに連勝する魔王様。
そんなこんなで、まず第一回戦のカラオケ勝負は俺の圧勝であった。
「思いっきり歌えて気分も良いことだし、さっさと次の勝負に行こうではないか!」
「アニキ、お願いですから二度と私たちの前で歌わないでください」
のぞみんは既に疲れ切った様子である。
「その前に一旦、視聴者の反応の確認だ!」
この勝負の一部始終はお互いのチャンネルで配信されていた。
そのコメント欄から一部をテキトーに選んで発表する。
《な、なんかよく分かんないけどすげぇ……》
《音痴のくせに自信満々で草》
《もうなんかの人間兵器だろ》
《お前はゼブラ?》
と、こんな感じで特に俺の歌声に対しての批判コメントが多かった。
「チョーシに乗った視聴者は後で絶滅させても構わんだろう?」
「アニキ、なんか今日トリコネタ多いですね」
俺とのぞみんがそんなやりとりをしていると、次の対戦相手が登場する。
「たった1勝でいい気にならないことね!」
これまた気の強そうなお嬢さんである。
全身に白衣を纏い、コック帽を被った明らか料理人といった風貌の女性である。
「ほう、お前料理人か?」
俺の問いに対し、コックはフライパンを取り出しながら答えた。
「私の名前は
「いや完全に名前トリコから取ってきましたよね?」
今回ものぞみんのツッコミが冴え渡っている。
「察するに、第二回戦は料理勝負といったところか」
「その通りよ!」
俺の問いに答えながら、神業の如き速攻の調理術で一品の料理を作り終えたコック。
「まずは私の料理の腕をご覧なさい!」
「フッ、いただこう……」
そう言って俺はコックの差し出して来た丼に対し、
ブチュゥゥゥ!
容器に入ったカラメルソースをぶっかけた。
プリンの上にかかってる茶色のアレである。
「何やってんだお前ぇぇぇ!!!」
「俺はあらゆる料理にカラメルをかけて食べるのが好きなんだ」
宣言通り、丼に入った飯を美味しそうにかき込んで食べる俺。
「いただきます」
《ウゲェェェ……》
《なんつーゲテモン食ってんだよアイツ》
《どこの犬の餌だよありゃぁ……》
またもやドン引きする視聴者の皆様。
アレ、俺またなんかやっちゃいました?
「ゲボァァァ!!!」
そして何故かコックが血を吐いて倒れた。
「ウケ狙いでも、あんな食べ方私にはできない……配信者として、負けた……ガクッ」
「いやなんでこの人たち、勝負に負けると血を吐いて倒れんの?」
のぞみんのツッコミの横で、流石に焦りを見せ始めるリーダー。
「まさかウチの配信者が二連敗するとは……」
「そろそろ負けを認めたらどうだ?」
飯を食べ終わった俺がリーダーに詰め寄る。
「ごちそうさまでした」
「まだだヨ、まだウチには腕利きの配信者が二人も残っている……」
そして登場するのは次なる刺客。
「行くが良い! 我が配信者四天王最高額のスパチャを稼ぐ動物系配信者!」
「よーしよしよしよし」
見るからに凶暴そうな巨大モンスターを手懐け、頭をわしゃわしゃと撫でながら登場する顔がしわくちゃな男。
「どうもみなさんこんにちは、私はマツゴロウと言うものですけどねぇ……」
ムツゴロウっぽい人が挨拶してる途中に、
バクッ
巨大モンスターがマツゴロウに食らいついて、丸呑みにした。
「いやまったく手懐けられてないじゃねぇかぁぁぁ!!!」
のぞみんがツッコンでいる最中、モンスターは俺に向かって突撃してきた。
「ガハハハハハ!」
高笑いするリーダー。
「コイツは超難関ダンジョンから連れてきたS級モンスター! 百獣大帝キメライオネルリッチー!」
巨大なライオンのような容姿の、色々なモンスターが合体したキメラモンスターである。
「マツゴロウがやられてもお前たちさえ始末できれば問題ない! 喰われて死ね貴様らァァァ!!!」
「いやなんかもうもう、勝負とか関係なくなってんない!?」
大声を上げて俺の方を見るのぞみん。
「危険ですアニキ! 早く逃げて!」
「安心しろのぞみん」
俺は落ち着き払った様子でのぞみんを静止し、
「舐めるなよ畜生」
ありったけの殺気を辺りにブチ撒けてやった。
「………………ッ!?」
息の詰まる感触。
静まり返る周囲。
巨大モンスターも怯ませる殺気を垂れ流しにしながら、
「お座り」
俺は冷徹に静かな声で言い放った。
「きゃ、きゃうん……」
大人しい犬みたいに丸く縮こまるモンスター。
その頬を撫でながら言ってやった。
「なんだ賢い奴め、よく俺への攻撃を止めた。よし、お前のことはポチと名付けよう」
優しく言いながら殺気を止める俺。
「それで、続けるか?」
見るからにビビって腰の抜けたリーダーに対し俺が問いかける。
「あ……当たり前よ!」
意外なことに強気に言い返すリーダー。
「こうなったら、行け……我が配信者グループ、最強の配信者!」
リーダーがそう言って登場してきた派手な配信者を、
「ポチ、食っていいぞ」
バクン
ポチに命令して丸呑みにしてやった。
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