第2話仲間になりたそうな男。

俺は試合で負けた選手に恨みを買われ、路上で刺され死んでしまった。その後異世界へ転生し、その世界で最強になることを決意した。


(俺「さーて、どうするかな。」

最強になるって言っても、何をすればいいか、わからない。この世界には魔王?とかいるのだろうか。

まぁまずはこの街を散策してみるかまだまだこの世界のことは何も知らないからな。


ーーー歩くこと三十分ーーー

歩いてみて分かったことだが、瞳の色が青色の人がものすごく多い…つまり剣術タイプ。武術タイプも見るのは見るが、ほとんどが戦士とは違う仕事をしているようだった。

でも三十分も歩いたのに魔術タイプとは一度も会わなかった。相当レアなのだろうか。


(モブ戦士「おーい?そこのあんちゃんよー?」

(俺「?はい?俺のことですか?」

(モブ戦士b「そそー。ちょっとさ、有り金全部渡してくんね?君さ、タイプもまだ決まってない雑魚っしょ?」


…なんだこのTheチンピラみたいな奴らは。三人の青い瞳の男たちが話しかけてきた。俺が茶色の瞳のままだから舐めてかかったのだろうか。

(俺「悪いけど、アンタたちに渡すお金なんかないですよ」

実際ほんとにこの世界で使えるだろうお金はまったくもってない。


(モブ戦士「はぁ〜?なわけねぇーじゃん。なぁ?ショウ?」

(ショウ「あっ…はい!そうすっね!」

…あのショウっていう戦士はパシリかなんかなのか?

(モブ戦士b「んじゃ、もうやっちゃおうぜ。」

(俺「…なにするつもりだ?いいのか?こんな町中で喧嘩して」


(モブ戦士「あー?別に喧嘩くらい誰も気に留めねぇーよ」

…この世界には警察的な立ち位置の機関はないのか?

まぁ…ここは俺がこの世界でどれだけ通用するかみたいとこではあるな。


(モブ戦士「よぉーし。俺様が一発で仕留めてやるよぉーん!!!」

(俺「んじゃ、来いよ」

剣術タイプ…一体どんなことをしてくるんだ?3人とも中世ヨーロッパの騎士みたいな剣を携えているが…。

(モブ戦士「剣術スキル゛バロットストーム゛!!!」


!剣術スキル?!そんなゲームみたいなことできんのかよ?!

ブンブンブン

(俺「…振り回してるだけ…」


(モブ戦士「あー?バカいえ!バロットストームは剣を振るスピードが1.5倍になるスキルだあ!」


弱いくないか…それ。

ダッ!

相手が剣を振りかざすため後ろへ引いた瞬間を狙えば…。

(モブ戦士「おっ?!ちょ」

コイツには…

゛ボディーブロー゛がいいな。腹部がガラ空き。まんま入るぞ。

ボディーブローとは、ボクシングにおいてよく使われる技であり、ボディを狙った攻撃。その上肝臓付近を狙った技のため、一発koを狙える技である。

ドゴォッッッ。

(俺「うし!入ったぞ」

このチンピラ戦士は特に鎧みたいな装備もしてないためモロに入れることに成功したぞ。


(モブ戦士「ぅう…おっふ」

バタン。お、。やっぱ感触的にもそうだが俺のいた世界と人間は変わらんな。


(モブ戦士b「なっ…まじかよ?!武術タイプ相手に負けたぁ?!ハッハッハ!爆笑だぜ!!!」

(俺「…アンタはやらないのか?」

(モブ戦士b「あーん?やったるに決まってるだろ!!!」


(ショウ「あのー…やめといた方がいいんじゃないスッかね?」

(モブ戦士b「あー?舐められたら終わりだぞ!武術タイプだぞぉ?しゃぁぁぁ!いくぞぉぉ!

剣術スキル゛ヒプノシスフローク゛」


…さっきの奴とはまったく違う技…今度はどんなのだ?!

(俺「…?!なんだ…剣先がブレてる?」

(モブ戦士b「まぁ近いなぁ!これは剣がゆらゆらして見える催眠に近いスキルじゃああい!」


丁寧に教えてくれた。じゃあこれは実際には揺れてないってことか。

(モブ戦士b「ほらいくぞぉぉぉぉ!!!」

相手戦士が俺に対してユラユラブレている剣先を向けて突進してきた。


(俺「それじゃスキルの意味ねーだろ!」

ブォン。

俺は総合格闘技で相当動体視力を鍛えた。動体視力は試合において重要な鍵を握っている。


(モブ戦士b「ちょ…避けんなよ!!!」

お前には…

゛左フック゛が思いっきり入りそうだ。

左フックは打つ瞬間に肩を後ろに引き、その反動で体を回転させる技。顎に入れば強烈な一撃になる。ほとんどの場合これでko。


ゴッ。

(モブ戦士b「ひゃっう!」

ドサッ。

(俺「…2人とも倒れたが、アンタはやんの?ショウ?って言われてたっけ?」

(ショウ「あっ…あ…いや!俺はしませんよぉ!あの…できればでいいんで俺を仲間にいれてくれませんかね?」


(俺「?仲間だ?俺は仲間なんて集めてねーし…」

(ショウ「いや、でも!1人くらい雑用がいたほうがいいっスよ!」

(俺「お前はこの世界のことよく知ってるか?」

(ショウ「え…まぁ……知ってる方だとは思いますスよ」

…どうするかなぁ。仲間か。でも一人でこの世界を徘徊するよりは誰かといた方がいいし、この世界のことを聞ける相手が必要だ。

(俺「わかった…でもなんでお前は俺の仲間になりたいんだ?ソイツらの仲間じゃねーのか?」


(ショウ「えーっと…この人たちとは確かに仲間ですが、扱いがひどくて…いつか抜け出そうと思ってたんスヨ!」


(俺「そうだったのか。でも俺に変なことすんなよ?変な真似したらすぐ解散だぞ」

(ショウ「うっっっす!」






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ー最強MMA選手ー〜異世界の頂点へ立つ〜 山本パラパッテイキー @ajKdw999

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ