クリスのメモ帳(1ページ目)
魔獣……魔法生物を学ぶ上で最も重要な生物群を指すものだ。専門書ではこう定義されている事が多い。
『一般生物が何らかの影響により魔力を保有、又は魔力により生物的変質を遂げた種を指す』
……簡潔に言えば、進化の過程に魔力が含まれれば魔獣と定義をしているのだ。
しかし最近はその定義が再議論されている。
例えば『レザーマウス』。成体は魔力を保持していないが、幼体の時は魔力を少なからず持っており、その魔力が変質したものが硬い皮となっているのだ。そのためこいつは魔獣として定義されている。
『ガレオンフイッシュ』……こいつは異常な魔力増大により、ガレオン船サイズまで成長している可能性がある事から名付けられた。しかしこの魚、魔力を持っているのと持っていないのがいる。そうなった場合、見た目上はサバと何ら変わりがない魚だ。これを魔獣と呼べるか?
『愛で鯛』もそうだ。あの可愛い見た目は、古代の時代に魔力により普通の鯛が変質したのであって、魔獣と呼ぶには幾分、抵抗がある。
そうして俺は思ったのだ。これは単純な魔力による変化では無いと!
俺の仮説はこうだ!
『高濃度の魔力に当てられて変質したのではなく、魔力がなんらかの影響で魔法的な作用を働かせ、生物を変化させたのでは』
と考えた!
これは良いぞ!可能性として充分有り得る。そうすれば魔力無しで進化を遂げたのにも説明が着く。
さしずめこいつらは『魔法生物』と呼べるだろうな!
いつか研究をした時にはこれを発表してみたいな!
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