20XX年 12月12日 タイトル『政治』

 日記を読み返した。

 自分でも何が言いたいのかわからない。

 破壊だの、政治不安だの書いていたが、そんな反社会的な考えが恐ろしい。

 わたしはそんな過激な人間じゃない。


 戦闘が始まった。

 昨日のことは覚えていない。

 ただ目の前にいるスキアを倒すだけ。

 そう、わたしは家族を守りたいから。

 それだけ。

 それだけでいいのに。

 なんだろう。

 この頭を揺らすモヤモヤは。


 思いだそうとする心は。


 きっと勘違いだろう。

 わたしが政府にたてつくことはない。

 まあ、デモ行進はあったみたいだけど。

 そのデモ隊もすぐに収まった。

 さすが今の政府は違う。

 昔なら大騒ぎになっていただろうに。

「今日のニュースは強盗か……」

 今の政府になってから、犯罪は減っている。

 スキアとの戦いが終わり、家に帰ると強盗のニュースが流れていた。

 もっと明るいニュースはないのだろうか?

 政策が変わっても、人の心は変わらないというのか。

 わたしは疲れからか、少し休憩するとあっという間に眠りについた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る