20XX年 12月6日 タイトル『挟撃』
0300時、戦闘開始。
わたしとハヤトが先行し、SGを倒していく。
敵群の後方20からヒルデとナルハが挟撃する。
SGは反応が遅れ後方からなぎ倒されていく。
後方に気をとられたものから、わたしとハヤトの餌食になっていく。
これは作戦の勝ちだね。
わたしはビットを飛ばすと、周囲にいるSGを倒していく。
発射されたビームは熱を放ち、内部から破裂させていく。
力の差は歴然だった。
「やりすぎじゃね?」
ハヤトがそうコメントする。
「あら。わたしたちが本気を出せば、殲滅できるでしょう?」
「スキアも可哀想に」
ハヤトはそう言って戦いに集中する。
かわいそう、か……。
考えたこともなかった。
でも人類を滅ぼす悪なのだ。
この世界に混沌と悪意をもたらすもの。
だから排除する。
まるで身体を求めて彷徨うような
わずかばかりの不安と罪悪感を持って、攻撃を続行する。
しかし、ハヤトはそんなことを思っていたのか。
意外だった。
彼が優しい性格だとも知っていたはずなのに。
それでもわたしたちは戦わねばならない。
わたし個人の選択ではないのだ。
そんな権限も持っていない。
殲滅し終わったあと、わたしは荒野を眺める。
そんなわたしに缶コーヒーをくれるハヤト。
よしてよ、考えていたのに。
わたしは馬鹿だ。
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