第12話
「お、君はコタローからよく話を聞く律くん?」
彩奈から俺に移る双子の視線。
怜央も琉生も瞳の奥は冷たい気がする。
怜央はともかく琉生はニコニコしてるから余計怖さが増すというか…。
「そうですよ」
「こっちも噂通りイケメンだな~!よくコタローから話聞いてるよ」
「どうも」
「コタローといつも一緒に飯食ってんの?」
「そうですね、基本的には毎日一緒に食ってます」
「仲いいんだな!それにしてもなんで敬語?彩奈ちゃんもだけどタメなんだから敬語なんていらねぇよ~!」
「あ、うん、わかった」
「じゃあコタローまた放課後な!2人ともまた話そうぜ~」
そう言うと去っていく双子。
結局、怜央は一言も話さないまま教室を出て行ったな…。
あの双子、顔はそっくりなのに中身は全然似てないらしい。
「ごめんな2人とも…。いきなり琉生たちが」
「別にいいよ」
「私も全然大丈夫!あの2人と虎太郎くんは仲良しなの?」
「そうだな!中学の頃から一緒にいるし!」
「そうなんだ」
どうやら彩奈は夜叉のことは知らないらしい。
「彩奈は夜叉って知ってる?」
そう聞いてみると彩奈は首をかしげて不思議そうな顔をした。
「うっそ知らないのか!俺らもまだまだだな~」
「別に有名にならなくていいだろ」
悔しそうにする虎太郎。
暴走族が有名になってどうするんだよ…。
心配しなくてもこの辺に住んでる奴なら誰でも知ってるっつーの。
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